日本のトイレ — ウォシュレットのボタン完全ガイド

ウォシュレットには、日本語や小さな絵記号だけで表示された、わかりにくいボタンが並んでいることがあります。それぞれの役割をひと通り解説するので、思わぬ水しぶきに飛び上がることなく使いこなせるようになります。

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大きな赤いボタンを「流す」ボタンだと思って押す

観光客の手が日本のウォシュレットの壁パネルにある、ベルのピクトグラムと「呼」と書かれた大きく目立つ赤いボタンに伸びている、少し戸惑った表情
NG

パネルでいちばん大きく目立つボタンが「流す」ボタンだと思い込む

日本のトイレ、特に多目的トイレの多くでは、壁にある目立つボタンが「流す」ボタンではなく、非常呼び出しボタンです。押すと、スタッフなど、そのトイレの管理者に「助けが必要」という知らせが届きます。TOTOが2014年に外国人旅行者600人に行った調査では、8.8%が非常ボタンを間違えて押したことがあると答えています。ボタンにはベルや呼び鈴の絵、あるいは「呼」の字が描かれていることがありますが、最初はその違いを見落としがちです。

観光客の手が日本のトイレの横の壁パネルにある水滴アイコン付きの「流す」と書かれた小さなボタンを押しているところ、自信のある落ち着いた表情
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「流す」の表示や渦巻きマークのボタンを探す

「流す」ボタンはたいてい小さめで、壁のリモコンにあることもあれば、タンクの上や便座の横にあることもあります。「流す」「大」「小」と書かれていることが多く、節水のために、しっかり流す「大」と少なめに流す「小」の2種類が用意されていることもよくあります。新しいパネルでは、「流す」には標準の渦巻き形のマークが使われていて、「大」は大きな渦巻き、「小」は小さな渦巻きです。

表示を見ずに、座ったまま適当にボタンを押す

日本のウォシュレットに座った観光客が横の操作パネルのラベルのないボタンを次々と押しており、目を大きく見開いて驚いた表情、下から勢いよく水が噴き出しているのが見える
NG

便座に座ったまま、どうなるか試しにボタンを押してみる

日本のトイレのボタンでは、おしりやビデの洗浄(後ろと前)、水の勢い、洗浄する位置、便座の温度、ふたの開け閉め、脱臭、目隠し用の流水音など、さまざまな機能を操作できます。座ったまま適当に押すと、思いがけない勢いと角度でいきなり水が噴き出し、よくて驚くだけ、悪ければ服や床がびしょ濡れになります。洗浄の水は意外なほど勢いが強いこともあります。

日本のウォシュレット操作パネルのクローズアップイラスト、止・おしり・ビデ・音の4つの主要ボタンがはっきり強調されてラベル付けされており、人物は写っていない
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押す前に、おもなボタンを覚えておく

おもなボタンは次のとおりです。「止」は停止ボタンで、動いているものをすぐに止めたいときに押します。新しいパネルでは、塗りつぶした四角のマークがついています。「おしり」は後ろの洗浄、「ビデ」は女性向けの前の洗浄です。「音」や音符マークは、目隠し用の流水音を流します。「圧」や「+/−」のボタンで水の勢いを調節できます。

使ったトイレットペーパーをごみ箱に捨てる

日本のウォシュレットから立ち上がりかけている観光客の周りで水が弧を描いて床と壁に飛び散っており、口を開けて驚いている表情
NG

自分の国と同じように、使ったトイレットペーパーを小さなごみ箱に入れる

国によっては、使ったトイレットペーパーを流さずに便器の横のごみ箱に捨てます。その習慣のまま、日本でもごみ箱に入れてしまう旅行者は少なくありません。そのため京都市は、旅行者にトイレの使い方を説明する4か国語のステッカーを作り、札幌市も同じ理由で、旅館やホテル向けにイラスト入りのステッカーを用意しています。

日本のウォシュレットに座った観光客が横の操作パネルにある目立つ赤い「止」のストップボタンを落ち着いて押している、慎重で集中した表情
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トイレットペーパーは便器に流す。小さなごみ箱は生理用品のため

日本のトイレは、トイレットペーパーを流せるように作られています。使った紙はそのまま便器に入れて、水で流しましょう。個室に小さなごみ箱があることもありますが、それは生理用品を捨てるためのもので、トイレットペーパー用ではありません。

多目的トイレを気軽に使う

車椅子のピクトグラムが見える「多目的」と明示されたバリアフリートイレのドアに健常者の観光客が入ろうとしており、近くに普通の個室が空いているのが見え、本人は気づいていない表情
NG

一般の個室が空いているのに、多目的(バリアフリー)トイレを使う

日本の公共トイレには、多目的トイレやユニバーサルトイレと呼ばれる広い個室がよくあります。車いすを使う人や小さな子ども連れの人など、さまざまな事情を抱えた人のために作られたトイレです。とくに必要のない人が使っていると、本当に必要な人が来たときに使えなくなってしまうため、よく思われません。

車椅子のピクトグラムがはっきり書かれた多目的トイレのドアの前を通り過ぎ、普通の個室のドアへ向かう観光客、ごく普通の歩く姿勢
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特に必要がなければ、一般の個室を使う

多目的トイレには、車いすのマークやおむつ交換台のマーク、「多目的」という表示、新しい案内では「バリアフリー」という表示がついています。けがをしている、子どもの世話が必要、大きな荷物がほかの個室に入らないといった理由がない限り、一般の男性用・女性用の個室を使いましょう。多くの国で共通の気づかいですが、日本でも覚えておきましょう。

日本のトイレがこんなに複雑な理由

1980年、TOTOが「ウォシュレット」を発売しました。洗浄機能のついた洋式トイレです。そこから日本では、機能は多ければ多いほどいい、という方向に進みました。暖房便座、脱臭、水勢の調節、流水音、自動開閉のふた。何十年もかけて改良が重ねられた結果、トイレは英語の説明書のないコックピットになりました。

ボタンの表示は日本語のことが多く、漢字が読めないと小さな絵記号を頼りに読み解くしかありません。2017年にはメーカー各社が旅行者向けに絵記号を統一しましたが、古いパネルや、さまざまなバリエーションも残っています。試行錯誤で使い方を覚える旅行者も多いですが、勢いの強い水が噴き出す機械で試行錯誤をすると、それなりの代償を払うことになります。

最低限覚えておきたいボタン:流す・止・おしり(後ろの洗浄)、そして呼び出しボタン(助けが必要なとき以外は押さない)。 呼び出しボタンは大きな赤いボタンのことが多いです。

知っておくと役立つこと

  • 冬の暖房便座 — 暖房便座は、多くの旅行者が気に入る機能です。冬の冷えたトイレで温かい便座に座るささやかな幸せは、なかなか言葉では言い表せません。多くのホテルにあります。一年中つけっぱなしにしている家庭もあります。
  • 流水音ボタン — 「音姫」などと呼ばれる流水音のボタン(「音」の字や音符のマーク)は、水を流す音を流して、用を足す音を聞こえにくくしてくれます。特に女性用トイレでよく見かけます。音を隠すために水を流す習慣で多くの水が無駄になっていたため、その代わりとして開発されました。
  • 自動で開くふた — 高級なトイレの中には、近づくとセンサーが感知して、執事のように自動でふたを開けてくれるものがあります。見かけるのは、高級ホテルやレストランのほうが多いでしょう。初めてだと少しどきっとします。
  • 和式トイレは今もある — 古い駅のトイレや地方の公園には、今も和式トイレが残っていることがあります。床に埋め込まれた便器に、座らずにしゃがんで使う昔ながらのスタイルです。丸く盛り上がったカバーのある側を向いてしゃがみ、用を足したらレバーで流しましょう。和式トイレに洗浄機能はありません。昔ながらのシンプルなつくりです。

クイズで確認

トイレで困らないためのポイントを、3問で確かめてみましょう。20秒ほどで終わります。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 日本のトイレにある大きな赤いボタンは「流す」ボタン?

  2. Q2 日本では、使ったトイレットペーパーは便器に流す?

  3. Q3 一般の個室が空いているときに、多目的(ユニバーサル)トイレを使ってもいい?