お祭りのマナー — 日本の神社祭りでの振る舞い方

お祭りの多くは地元の神社の行事で、神輿や行列、屋台が見どころです。旅行者も大歓迎ですが、どこに立てばいいか、どこで撮っていいか、何をしてはいけないかは押さえておきましょう。

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行列をさえぎる、神輿の担ぎ手の邪魔をする

祭りの通りの真ん中に立って、まっすぐ担がれてくる神輿にカメラを向ける旅行者と、よけざるを得ない担ぎ手たち
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神輿が進んでくる通りの真ん中に立つ

多くのお祭りで町を練り歩く神輿は、お祭りの主役です。担ぎ手たちは決まった道筋を、勢いをつけて進んでいます。写真を撮ろうとしてその進路に立ったり、行列の前を横切ろうとしたりするのは、迷惑なうえに危険です。神輿はとても重く(数百キロあることも珍しくありません)、多くの場合、何十人もの担ぎ手が掛け声を上げながら押し寄せるように進んでくるので、行く手をふさぐとぶつかってしまうおそれがあります。

祭りの通りの脇でロープの規制線の後ろから神輿が通るのを見ている旅行者
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道の脇で、ロープや柵があればその内側から見る

大きなお祭りでは、沿道が交通規制され、警察や係の人が見物客を誘導していることがよくあります。ロープや柵、看板があれば、通りの真ん中ではなくその内側で見ましょう。警察や係の人の指示には従ってください。神輿や担ぎ手が通り過ぎるところがよく見えますし、誰の邪魔にもなりません。柵などがないお祭りなら、歩道や店先、少し高くなった段差など、人の通行をさまたげずに見られる場所を選びましょう。

神輿や祭具に触れる

通り過ぎる彫刻の施された神輿に手を伸ばして触れようとする旅行者と、驚いて振り向く担ぎ手
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神輿や、祭りで使われる神聖な道具に手を伸ばして触る

神輿は神聖なものです。お祭りの間、神社の神様が一時的に神輿の中に移られると考えられています。許可なく手を伸ばして触れるのは、お祭りの宗教的な部分をないがしろにすることになります。重い神輿が動いている最中なので、担ぎ手や主催者の人たちを驚かせてしまうこともあります。

神輿のすぐそばで両手を体の脇に下ろしたまま、手を伸ばさずに写真を撮っている旅行者
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見る、撮る、でも触らない

神輿を近くで眺めたり、失礼のない距離から写真を撮ったり、掛け声や鈴の音が聞こえるほど近くに立ったりするのはかまいません。でも、触ってはいけません。担ぎ手として実際に参加したいなら(外からの参加者を歓迎しているお祭りもあり、担ぎ手を公募しているところもあります)、神社や町会、お祭りの実行委員会を通して、前もって申し込んでおく必要があります。その場で飛び入りできるものではありません。

神事の場にふさわしくない服装で行く

祭りの中の神事の場に、水着のトップスとビーチ用の短パンで立っている旅行者
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お祭りの改まった神事の場に、海水浴のような格好で行く

お祭りには、たいてい二つの顔が重なっています。屋台や人混み、音楽といった縁日としての顔と、行列や神社での儀式、正式なお参りといった神事としての顔です。縁日の部分はカジュアルなので、普段着でかまいません。見物客に正式な服装の決まりがあることはまれですが、露出の多すぎる服は神社にふさわしくないと広く思われています。水着のような格好で神社の改まった儀式に行くと、失礼だと受け取られます。

肩もひざも隠れる薄手の木綿の浴衣を着て祭りを歩いている旅行者
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ほどほどの服装で。カジュアルでいいが、「海に遊びに行く格好」ではなく「きちんとした旅行者」を目指す

歩きやすく動きやすい服で、露出の多すぎる格好は避け、靴はきれいなもの。これがよい目安です。夏祭りには浴衣をレンタルして着ていく旅行者も多く、歓迎されるうえに暑さ対策にもなります。神事の部分では、かなりラフな服装なら、儀式のすぐそばまで近づかず、少し離れて見るようにしましょう。

屋台のマナーを守らない

祭りの屋台から食べながら歩き去る旅行者と、後ろの地面に落ちた包み紙、ふさがれたままの屋台のカウンター
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屋台を離れて食べ歩きしながら包み紙を落とし、場所をふさぐ

お祭りの屋台では、たこ焼き、焼きそば、りんご飴、かき氷、イカ焼きなどが売られています。日本では食べ歩きはよく思われないことが多いですが、お祭りは食べ歩きが比較的大目に見られる場面です。それでも守るべきことはあります。ゴミを落とす、屋台の前でほかのお客さんの邪魔をする、待っている人がいるのに屋台の真ん前でのんびり食べる。どれも迷惑になります。

祭りの屋台のカウンターから脇へ寄って食べ、空いた手に包み紙を持っている旅行者
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注文したら脇に寄り、立って食べられる場所か歩きながら食べ、ゴミはきちんと捨てる

屋台で注文して支払いを済ませたら、次の人が注文できるよう脇に寄ります。食べるのは、立って食べられる場所(屋台のそばに小さなカウンターがあることも多いです)か、お祭りの中を歩きながらで大丈夫です。食べ終わったらゴミ箱を探すか、包み紙を持ち帰りましょう。仮設のゴミ捨て場を設けているお祭りも多いので、そこを使ってください。ゴミ箱が少ないときのために、小さな袋を持っていくと安心です。お祭りは、みんなが会場をきれいに保つことで成り立っています。

にぎやかなお祭りの奥にある、神聖な部分

昔ながらのお祭りの多くは、神社と結びついています。屋台も人混みも行列も、今もしっかり息づいている信仰を中心に育ってきました。神輿を担ぐのは宗教的な行いですし、神社の神職は本物の神事を執り行っています。お祭りの始まりと終わりの祈りは、旅行者に見せるための出し物ではありません。

この二つの顔があるからこそ、マナーが大切になります。気軽に楽しめる部分と神聖な部分が同じ場所で重なり合っていて、「楽しい縁日」と「神事の最中」の境目がいつもはっきりしているとは限りません。そこをうまく見分けられる旅行者は、自撮りのためにうっかり行列の真ん中を横切ってしまう旅行者より、いい体験ができることが多いです。

お祭りは、祈りの上に成り立つにぎわいです。にぎわいは存分に楽しんで、祈りは踏みにじらないようにしましょう。

知っておくと役立つこと

  • 三大祭 — 京都の祇園祭(7月)、大阪の天神祭(7月24〜25日)、東京の神田祭(5月、本祭は奇数年のみ)。どれかに合わせて旅の計画を立てる価値は十分にあります。三大祭のほかにも、青森のねぶた祭(8月、明かりの灯った巨大な山車)と徳島の阿波踊り(8月、街を練り歩く踊り)は忘れられない体験になります。
  • 小さな地元のお祭りのほうが楽しいことも多い — 東京郊外の静かな町の神社のお祭りや、地方の村の季節のお祭りなら、旅行者は少なく、地元の人の温かさに触れられ、屋台にも気軽に近づけます。泊まっているホテルで地元の行事を聞いてみましょう。
  • 花火大会 — 川の上で打ち上げられる夏の花火は、お祭りの中でもひとつのジャンルです。東京の隅田川花火大会には100万人近くの人が集まります。地元の人は何時間も前から場所取りをします。シートを持っていき、ゴミはすべて持ち帰り、花火のあとの名物とも言える電車の大混雑は覚悟しておきましょう。
  • 旅行者の浴衣は歓迎される — 夏祭りに浴衣(気軽に着られる夏の着物)をレンタルして着るのはよくあることで、喜ばれます。大都市のレンタル店には、着付けまでしてくれるプランがあります。着るときは、左の身頃が上にくるように(右前に)合わせましょう。逆の左前は、亡くなった人の着せ方です。

クイズで確認

お祭りでの振る舞い方が身についたか、3問で確かめてみましょう。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 神輿が担がれて進む通りの真ん中に立ってもいい?

  2. Q2 もっとよく見るために、神輿に触ってもいい?

  3. Q3 お祭りでは、食べ歩きはだいたい許されている?