日本の結婚式に招かれたら?外国人がつまずくゲストのルール

日本の友人や同僚の結婚式に招かれるのは、とても光栄なことです。ただ、ご祝儀の包み方、服の色、自分で書き直すべき返信はがきなど、気づきにくい決まりごとがたくさんあります。「来てもらってよかった」と思われるゲストになるためのポイントを紹介します。

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お祝いの品と渡し方を間違える

披露宴で、欧米式の包装された贈り物の箱と、くしゃくしゃの古い紙幣を手にするゲスト
NG

包装したプレゼントを持っていく、または古いお札・偶数の金額・折れたお札を包む

欧米では箱入りのプレゼントを持っていきますが、日本の結婚式で贈るのは現金で、しかも細かい決まりがあります。外国人によくある失敗は、代わりに包装したプレゼントを持っていく、くたびれた折れ目だらけのお札を入れる、縁起の悪い金額を選ぶ、といったものです。4(死)と9(苦)は絶対に避けましょう。また、昔ながらの考え方では偶数の金額も好まれません。偶数はきれいに二つに割り切れるので、結婚には縁起が悪いとされるからです。古いしわくちゃのお札は「財布にあったお札をそのまま入れてきた」と受け取られ、お祝いの場にふさわしい心づかいとは正反対の印象になります。

結婚式で、赤い袱紗に包まれた飾り付きの祝儀袋を持つゲスト
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ご祝儀は新札で、きちんとした祝儀袋に入れて

贈るのはご祝儀、つまり祝儀袋というお祝い用の袋に入れた現金です。袋は、紅白か金銀の水引を結び切りにしたものを選びます。結び切りはほどけない結び方で、末永く続く結婚を表しています。友人なら3万円が一般的です。お札は折り目のない新札を使います。ここはお葬式とちょうど逆で、お葬式では使い古したお札が「亡くなるとは思っていなかった」ことを表しますが、結婚式では新札が「楽しみに準備してきました」という気持ちを伝えます。金額は縁起のよい奇数を基本にし、4と9は避けましょう。2万円も広く受け入れられています(1万円札1枚と5千円札2枚の計3枚にして、枚数を奇数にする人もいます)が、昔ながらの人は今でも3万円のようなすっきりした奇数の金額を好みます。祝儀袋は、赤やピンクなど暖かみのある明るい色の袱紗(ふくさ)に包んで持っていきます。寒色はお葬式用ですが、紫だけはどちらにも使える便利な例外です。🎁

花嫁やお葬式を連想させる服装

他のゲストに囲まれ、真っ白なドレスで肩を出して立つ女性
NG

白い服、色味のない全身黒、肩を出した服、毛皮

白は花嫁、ただひとりのための色です。クリーム色のブラウスであっても、ゲストが着ると花嫁より目立とうとしているように見えてしまいます。もうひとつの落とし穴はその逆で、色味のまったくない全身黒の服装は、お葬式から来たように見えてしまいます。また、挙式の間に肩を出しているのは、厳かな場にはくだけすぎ、露出が多すぎると見なされます。毛皮やアニマル柄は殺生を連想させるとよく言われ、二人の新しい人生を祝う場にはそぐいません。

銀のネクタイに暗い色のスーツの男性と、肩にショールをかけたカラフルなドレスの女性
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色を取り入れ、肩を覆い、お祝い向きのネクタイを

女性は白をすっかり避けて、色のある服を着ましょう。黒いドレスなら、明るい色のボレロやショール、アクセサリーを合わせて、お葬式のように見えないようにします。挙式の間はショールやボレロで肩を覆いましょう(披露宴では少しゆるめても大丈夫です)。男性は濃い色のスーツに、お祝い向きの明るい色のネクタイを合わせます。白や銀のネクタイが昔からのお祝いの定番で、無地の黒ネクタイは避けます。黒ネクタイはお葬式を連想させるからです。毛皮やアニマル柄も避けましょう。殺生を連想させるとよく言われ、命を祝う場では浮いてしまいます(普通の革靴やバッグはたいてい問題ありません。避けたいのは毛皮や爬虫類の革に見えるものです)。👔

披露宴を気軽なパーティーのように扱う

スピーチの最中に遅れて到着し、スマホを見ているゲスト。周りは熱心に聞いている
NG

遅刻する、席を守らない、スピーチ中に話す、途中で帰る

披露宴は、好きなときに出入りできる気軽なパーティーではなく、進行がきっちり決められた催しです。遅れて来る、好きな席に座る、心のこもったスピーチの最中におしゃべりする、ひどく酔っぱらう、終わる前にこっそり抜け出す。どれも悪い印象を残します。特にスピーチは大切で、友人や上司、家族が準備してきたものです。その間にゲストがひそひそ話しているのは、本当に失礼です。また、最後の送り出しの前に帰ってしまうと、二人が直接お礼を言う機会を逃すことになります。

披露宴で、新郎新婦がテーブルを回ってくるのに合わせて温かく拍手する、指定席に着いたゲストたち
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早めに着き、席次表どおりに座り、送り出しまで残る

30分ほど前には会場に着き、遅くとも開始の10〜15分前までに受付を済ませましょう。席次表に自分の席が書かれているので、それを探してその席に座ります。披露宴ではスピーチや乾杯があります。スピーチの間は静かに耳を傾け、乾杯ではグラスを掲げましょう。新郎新婦はお色直しをすることが多く、テーブルを回ってくることもあるので、姿が見えたら温かく拍手を送ります。最後に二人が出口でゲスト一人ひとりにお礼を言う送り出しまで残り、途中でこっそり帰らないようにしましょう。🥂

返信はがきと引き出物の扱いを間違える

手直ししていない返信はがきが、ゲストが手を伸ばす装花の隣のテーブルに置かれている
NG

返信はがきを出さない、書き直さずに送り返す、テーブルの花を持ち帰る

招待状には、切手の貼られた返信はがきが同封されています。これを出さずに放っておいたり、決まった書き直しをせずにそのまま送り返したりするのは、小さなことですが目につく失敗です。印刷された文面では、自分の名前や住所の前に敬語(「ご住所」「御芳名」)がついていて、それを消すのが決まりです。そのままにしておくと、手間を惜しんだように見えてしまいます。また、最後にテーブルを飾っていたきれいな花に目をつけて、そのまま持って帰ってしまうのも無作法です。あの花は、自由に持ち帰ってよいものとは限りません。

返信はがきにお祝いの言葉を書くゲスト。傍らには包まれた引き出物の袋
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返信はがきはきちんと書き直し、引き出物は渡されるのを待つ

返信はがきは、決まった書き直しをしてから出しましょう。宛名の「行」を二重線で消して「様」と書き、自分の名前や住所の前に印刷された「御」や「ご」を消します(「御芳名」とある場合は「御芳」まで消して「名」だけを残します)。そして短いお祝いの言葉を書き添えます。帰りには引き出物を渡されます。これがゲストへのお礼の品です。会場で開ける必要はなく、そのまま持ち帰ればOKです。テーブルの花をどうしても持ち帰りたいときは、勝手に取らずにまずスタッフに聞いてみましょう。ゲストに持ち帰ってもらうこともあれば、そうでないこともあります。💐

光栄な招待と、ちょっとした予習

日本の結婚式に招かれるということは、人生でいちばん大切な日のひとつを一緒に過ごしてほしいと思われるほど、近い存在だということです。とても光栄なことですが、そこには誰も説明してくれない決まりごとがついてきます。日本で育った人は、みんな自然に身につけているからです。うれしいことに、一生懸命やろうとしているのが伝わる外国人ゲストなら、ちょっとした失敗はたいてい大目に見てもらえます。ここで紹介するルールは、完璧にこなすためのものというより、「ちゃんと調べてきました」という気持ちを伝えるためのものです。

贈り物は現金、細かいところにも意味がある

欧米の結婚式といちばん違うのは、プレゼントではなくお金を持っていくことです。具体的には、お祝い用の祝儀袋に現金を入れたご祝儀を贈ります。友人なら3万円が一般的で、折り目のない新札で包みます。

ここでの細かい決まりは、ほとんどがお葬式とわざと正反対になっています。使い古したお札ではなく新札(楽しみに準備したしるし)。寒色ではなく暖かみのある色の袱紗に包む。紅白か金銀の水引を、引っぱってもほどけない結び切りにするのは、結婚は一度きりであってほしいという願いからです。金額は奇数を基本にし、4(死)と9(苦)は避けましょう。

服装と振る舞い:お祝いはしても、主役より目立たない

気をつけたい色は二つあります。白は花嫁の色なので、女性は着てはいけません。また、色味のまったくない全身黒はお葬式の服装に見えるので、明るい色のショールやボレロ、アクセサリーを合わせましょう。男性は濃い色のスーツに、お祝い向きの白か銀のネクタイを締めます。お葬式を連想させる無地の黒ネクタイは使いません。挙式では肩を覆い、毛皮やアニマル柄は避けましょう(普段使いの革靴やバッグは問題ありません)。

披露宴は、決められた進行どおりに進みます。開始よりだいぶ前に受付を済ませられるよう早めに到着し、席次表で自分の席を見つけ、スピーチの間は静かにし、乾杯ではグラスを掲げ、最後の送り出しまで残りましょう。新郎新婦はお色直しで衣装を替えることが多く、テーブルを回ってくることもあるので、そのときは温かく拍手を送ります。

最初と最後の、二枚の紙

結婚式は、二つの紙もので始まって終わります。始まりは返信はがき。決まった箇所を二重線で消すなどの書き直しをしてから送り返します。終わりは引き出物。持ち帰ります。この二つをきちんとこなせば、多くの外国人ゲストが存在すら知らない部分までしっかり押さえたことになります。

クイズで確認

大切な日を迎える前に、ゲストとして押さえておきたいポイントを3問で確かめましょう。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 日本の結婚式では、包装したプレゼントではなく現金を贈るべき?

  2. Q2 女性のゲストが、日本の結婚式に白いドレスを着てもいい?

  3. Q3 返信はがきに印刷された敬語は、そのままにしておくべき?