日本の映画館のマナー:全席指定、暗い客席、そして自分で運ぶカップ

席は全部指定、館内は静か、スマホの画面は暗闇でよく目立つ。そして帰りにゴミは自分で分別ボックスへ。日本の映画館を全員にとって快適に保つ4つの習慣。

空いている席に勝手に座る

違う列に座り込む観客と、通路でチケットを見ながら座席番号を確認している人
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適当に空席に座る、あるいは暗くなってから良い席へ移動する

日本の映画館はほぼすべてが全席指定です。チケットに座席番号が印刷され、列と番号は肘掛けや座席背面に書かれていて、周りの「空いているように見える席」も含めて、部屋のすべての椅子に誰かのチケットがあります。勝手に座席を選んだり、予告編が始まってから広い列へ移ったりすると、あとから来た人が自分の買った席に知らない人が座っている状況になり、暗い中で列全体を巻き込んで整理することになります。

ロビーの券売機の座席表で座席を指定している観客
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購入時に席を選び、その席にそのまま座る

座席はチケットを買う瞬間に選びます。各チェーンのアプリ、ロビーの自動券売機、あるいはカウンターで、スクリーンの座席表から選ぶ方式です。選んだ席にそのまま座りましょう。実際に入ってみて空いていて移動したい場合は、自分で判断せずスタッフに聞くこと。列はスクリーン側からA、B、Cと振られているので、迷ったら後ろから3分の1あたりの中央寄りが無難です。🎬

客席を照らすスマホ

暗い客席でスクリーンに向けて光るスマホを掲げ、周囲の観客が振り返っている様子
NG

上映中にメッセージを確認する、スクリーンにスマホを向ける

日本の客席は、ひとつの光る画面が50人に見えてしまう程度には暗く、静かです。各チェーンの上映前アナウンスもはっきり言っています。上映中のスマートフォン・スマートウォッチの操作はご遠慮ください、と。スクリーンの撮影・録画はさらに次元の違う話で、映画館での録画は「映画の盗撮の防止に関する法律」により犯罪です。10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が科されえます。「個人で楽しむだけ」は言い訳になりません。静止画1枚でもスタッフが飛んできます。

照明が落ちる前にスマホを消音にしてカバンにしまう観客
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暗くなる前にマナーモード、エンドロールが終わるまでしまっておく

マナーモードではなく消音に。静かな部屋ではバイブ音もはっきり聞こえます。スマホは膝の上に画面を上にして置かず、カバンかポケットへ。どうしても必要な連絡があるときは、いったん客席の外へ出ましょう。感想は終わってから。連れにストーリーを小声で説明する声は、自分が思うよりずっと遠くまで届きます。コメディでも日本の客席は海外より静かですし、拍手も試写会や舞台挨拶以外ではあまりしません。🎬

外から持ち込む食べ物とにおい

客席でコンビニの温かい食べ物の袋を開け、隣の人がそちらを見ている様子
NG

コンビニのからあげ、温かい弁当、隣のカフェのドリンクを持ち込む

大手チェーンは基本的に、外部からの飲食物の持ち込みをご遠慮くださいと掲示しています。TOHOシネマズもイオンシネマも同様です。入口で荷物を開けられるわけではなく、あくまでお願いですが、理由のほうが大事です。暖かく密閉された部屋はにおいを増幅します。揚げ物、にんにく、アルミの包みのカサカサ音は、これから2時間、近くの列全員に届き続けます。

映画館の売店でポップコーンとふた付きドリンクを買う観客
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売店で買い、音の出る包装は本編前に開けておく

ロビーの売店が本来のルートで、各チェーンのルールもそこへ案内しています。ポップコーン(塩でもキャラメルでも)、ふた付きのドリンク、アイス。カサカサ鳴る包装は、静かな場面ではなく予告編のうちに開けておきましょう。持病やアレルギーなどで自分の飲食物が必要な場合は、勝手に判断せず、事前に鑑賞する劇場に相談してほしいというのが各チェーンの案内です。🎬

出るタイミングとゴミ

エンドロール中に座っている観客の前を横切り、空のカップを床に残していく人
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エンドロールと同時に立ち上がり、カップを座席の下に置いていく

本編が終わった瞬間に2つのことが起きます。ひとつ、客席のかなりの割合はそのまま座っています。本編後の映像(ポストクレジット)が珍しくないので皆が待ちますし、席が動き出すのは場内が明るくなってからです。全員がまだ暗い中で座っている列を横切っていくと、その場でいちばん目立つ存在になります。もうひとつ、カップもポップコーンの容器も包み紙も自分で運ぶもの。床に置いていっても誰も回収しには来ず、10分で次の回の準備をする清掃スタッフの仕事が増えるだけです。

飲み残しの氷を専用の穴に流し、カップを分別ボックスに入れる観客
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明るくなるまで座って、カップは分別ボックスへ

できればエンドロールの最後まで座っていましょう。3分の話ですし、周りがそうしています。出口横のゴミ箱は分別されていて、氷や飲み残しを流す穴、カップ用、燃えるゴミ用に分かれています。まず液体を流してから、カップとふたをそれぞれの投入口へ。ほんの一手間で、日本の映画館が最後に静かに期待していることです。🎬

見た目より厳しく感じる理由

日本の映画館に取り締まる人はいません。懐中電灯を持った案内係が見回るわけでも、上映中にスタッフが通路を歩くわけでもない。あるのは、全員が同じ静かなことをしている客席と、上映前に必ず流れる各チェーンのマナー映像です。そこに書かれていることはかなり具体的で、スマホの操作はご遠慮ください、上映中はお静かに、前の座席は蹴らない、飲食物の持ち込みはご遠慮ください、そして場内が明るくなるまでマナーを守って、と続きます。

有名なのはカメラ男がパトランプ男に追われる盗撮防止のスポットです。全国のほぼすべての上映前に流れていて、あのふざけた見た目の後ろにあるのは本物の刑事罰です。映画館での録画は館内ルールではなく、犯罪です。

時間・チケットまわり

  • 表示されている時刻は広告が始まる時刻です。 本編はそこから10〜20分後に始まるのが普通。定刻に入るのが当たり前で、20分遅れて入ると暗い中で人の前を通ることになります。
  • 予約はオンラインが楽です。 TOHOシネマズ、イオンシネマ、ユナイテッド・シネマ、109シネマズなど各チェーンのアプリで数日前から座席表を見て選べます。人気アニメの公開初週は良い席から埋まります。
  • 洋画には2種類あります。 字幕は原語音声、吹替は日本語音声。予約前に上映スケジュールの表記を確認しましょう。
  • 割引の日があります。 多くのチェーンが月に1回程度の割引デーやレイトショー料金を設けています。大人1枚が2,000円前後なので、スケジュールページを一度見ておく価値はあります。

ルールが逆転する唯一の回

応援上映と書かれた回を見かけたら、それはあえて逆にした上映です。アニメや音楽映画で多く、声を出す、歌う、ペンライトを振る、拍手する——それ自体が目的で、コスプレ歓迎の回もあります。スケジュール上に明記された例外なので、明日の19時の回がどうなのかとは何の関係もありません。

Quick check

日本の映画館で常連に見えるかどうか、3問でチェック。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 チケットに印刷された席にそのまま座らないといけませんか?

  2. Q2 隣のコンビニで買った温かい食べ物を持ち込んでも大丈夫ですか?

  3. Q3 カップやポップコーンの容器は自分でゴミ箱まで運びますか?