ハグの代わりにお辞儀が根付いた理由
お辞儀は何百年も前に、日本の標準的な挨拶として定着しました。触れずに敬意を示す挨拶です。日本が世界に開かれてからも、体に触れないという習慣は変わりませんでした。日本とアメリカを比べた研究でも、日本の人は日常生活で互いに触れ合うことがずっと少ないことがわかっています。
これは冷たいということではありません。日本人の温かさは、細やかな気づかいや、相手の話をきちんと聞くこと、ちょっとした心配り、そして相手のまわりにつくる雰囲気の中にあります。ただ、手で表すものではないのです。そこに力いっぱいのハグを持ち込んでも、温かさが増すわけではありません。もともとそこにある温かさを上書きして、気まずさに変えてしまいます。
もちろん、親しい間柄なら話は別です。カップルはハグをしますし、古い友人どうしなら背中をたたき合います。親は子どもをたっぷり抱きしめます。でも、知り合ったばかりの人には、触れないのが基本です。
お辞儀をして、触れない。どこまで触れるかは相手に決めてもらい、それに合わせる。
知っておくと役立つこと
- 握手とお辞儀の組み合わせ — 海外と仕事をしている日本のビジネスパーソンは、握手に慣れていることが多いです。手を差し出されたら、強く握りすぎない程度にしっかり握り、軽いお辞儀を添えましょう。握手とお辞儀を組み合わせたこの挨拶は、海外とやりとりするビジネスの場でよく見られます。
- お酒が入ってもルールは変わらない — 居酒屋はくだけた雰囲気に感じられるかもしれませんが、職場の飲み会はあくまで仕事の一部として扱われ、相手が望まない接触はハラスメントになることがあります。ここでも、どこまで触れるかは相手に任せましょう。
- 親しい友人との再会 — 相手の様子を見ましょう。両腕を広げて近づいてきたら応じればいいし、お辞儀をしてきたらお辞儀を返せばいいのです。満面の笑みでのお辞儀は、温かいハグと同じくらい気持ちを伝えてくれます。
- 満員電車は別 — ラッシュ時の満員電車では、パーソナルスペースはまったくなくなり、いやでも体が触れ合うのをみんな我慢しています。でも、ホームに降りたとたん、いつもの距離感に戻ります。
クイズで確認
ハグをしないルールが身についたか、3問で確かめてみましょう。20秒ほどで終わります。