お土産が「暗黙の約束」になっている理由
お土産は、あってもなくてもいいように思えますし、決まったルールがあるわけでもありません。でも実際には、ほとんどの人が何かしら買って帰ります。日本の職場で働いている、ホストファミリーの家に滞在している、あるいは旅行に行ったことを知っている日本人の友人がいる。そんな場合は、みんなにその土地の個包装のお菓子を買って帰ることがよくあります。ただのうれしいおまけではなく、なじみのある習慣としてです。
その根っこにあるのは、日本の「お互いさま」や周りへの気配りを大切にする文化です。旅行に行けば、特別な体験ができます。お土産は、その体験のおすそ分けを、留守を預かってくれた人たちに届けるためのものです。「土産」という漢字は、文字どおり「その土地の産物」というような意味です。訪れた場所ならではのものであるはずなので、空港のありきたりな品ではずるをしたように感じられるのです。同僚が欲しかったのは、成田で買った適当な抹茶のキットカットではありません。京都の八ツ橋や広島のもみじ饅頭のほうが、どこに行ってきたのかをずっとよく伝えてくれます。
覚えておきたいこと:その土地の名物を、個包装で、一人ひとつ、実際に行った場所で買う。
買いやすい仕組みがそろっている
実際、日本ではこの仕組みがとてもスムーズに回っています。東京駅のような大きな駅には、お土産店がずらりと並ぶ売り場があり、入り数の違う箱に値段がはっきり付いて並んでいます。新幹線に乗る前に、職場へのお土産を手早く揃えられます。こうした売り場があるのは、とても多くの人がふだんの暮らしの一部として、当たり前のようにお土産を買っているからです。
知っておくと役立つこと
- 予算の目安 — 日本の会社員への調査では、職場へのお土産の予算は1,000〜3,000円ほどがいちばん多くなっています。大金をかける必要はありません。
- 数の計算は大事 — 買う前に必ず人数を数えましょう。10個入りの箱には10個しか入っていません。12人いるなら、もっと大きな箱か、もうひと箱が必要です。足りずに誰かがもらえないと、気まずくなることがあります。
- 日本人の家を訪ねるとき — 家を訪ねるときにちょっとした手土産を持っていくのも、よくある気配りです。高いものである必要はありません。遠くから訪ねるなら、自分の住む地域や出発した街のものを持っていきましょう。同じ街の中から訪ねるなら、近所の評判のお菓子屋さんの菓子折りでも、十分気持ちは伝わります。
- お土産の季節のピーク — お盆(8月中旬)やゴールデンウィーク(4月下旬〜5月上旬)の前後は旅行する人が一気に増えるので、駅のお土産店が混み合うことがあります。時間に余裕を持って計画しましょう。
クイズで確認
お土産の感覚が身についたか、3問で確かめてみましょう。20秒ほどで終わります。