傘のマナー — ビニール袋・傘立て・しずく

店の入口の傘袋、鍵付きの傘立て、店内にしずくを落とさないこと。旅行者は見落としがちですが、地元の人はわりと気づいている、小さなマナーです。

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濡れた傘を持ったまま店に入る

観光客が光沢のあるデパートの入り口で濡れた傘を横に持ったまま歩いており、床に水滴が見えて近くの店員が居心地悪そうにしている
NG

傘から水を垂らしながら、ピカピカの床を歩く

デパートやレストラン、お店に、しずくの垂れる傘をぶらぶらさせたまま入り、磨かれた床に水の跡を残してしまうケースです。日本の多くの店は、まさにこれを防ぐために、入口に透明なビニールの「傘袋」を用意しています。傘袋のスタンドを素通りして水を垂らしながら入ると、かなり目立ちます。店員さんに袋に入れるよう声をかけられることもありますし、濡れた床はみんなにとって滑りやすく危険です。

観光客がデパートの入り口で壁付きの機械から透明な傘袋を取り出して濡れた折り畳み傘に被せており、周りも同じことをしている
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入口でビニールの傘袋に入れる

雨の日は、多くのお店やデパートの入口に、スタンド型か壁掛け型の傘袋の機械が置かれています。ドアの外で傘を軽く振って水を切り、透明なビニール袋に入れてから店に入りましょう。帰るときは、使った袋を傘袋専用の回収箱に入れます。3秒で済みますし、みんなが使う床を濡らさずに済みます。

閉じた傘を横向きに持ったり、振り回したりしながら歩く

観光客が混雑した東京の駅を足早に歩きながら閉じた傘を腰の高さで腕の下に横向きに持っており、先端が後ろに向いて他の通勤者が避けながら歩いている
NG

閉じた傘を横向きに持ったり、腰の高さで振ったりして歩く

混んだ通りや駅で、傘を横向きに持って先を前や後ろに向けたまま、あるいは周りの人の腰や顔の高さで振りながら歩くケースです。日本の道や駅はとても混んでいることが多く、傘の先が人の目に当たったり、階段で後ろの人を突いたりしかねません。東京都も注意を呼びかけていますが、地元の人も含めて、傘を横向きに持って歩く人はまだたくさんいます。

旅行者が混雑した日本の駅を歩きながら閉じた傘を先端を真下にして縦に持っており、両側の通勤者が快適に通り過ぎている
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先を下に向けて、縦に持つ

閉じた傘は、体の横で先を真下に向けて持ちましょう。後ろ向きも前向きもNGです。ひどく混んだ交差点や駅では、傘をきちんと巻いて、体に沿わせて縦に持ちます。折りたたみ傘なら、きちんとたたんでバッグにしまいましょう。通勤する人の多くもそうしています。先を下に向けて、体に寄せて、周りの人に当たらないように。

外の傘立てに、鍵をかけずに傘を置く

雨の夜の日本のレストランの外、コンビニの透明な傘が混じった傘立ての中にいい傘が一本鍵なしで目立っており、少し緊張した雰囲気
NG

いい傘なら誰も持っていかないと思い込む

レストランやコンビニの外の傘立てに、お気に入りの傘を鍵をかけずに置いていくケースです。日本では、傘の持ち去り(いわゆる傘泥棒)が意外とよくあります。似た傘をうっかり間違えて持っていく人もいれば、わざと持っていく人もいます。急などしゃ降りで傘立てが混み合っているときは、大事な傘を置くには危ない場所です。

日本のお店の外の傘立てで傘の持ち手を小さなダイヤル錠で留め、ダイヤルを回しているクローズアップ、雨の日
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鍵をかけるか、店の中に持って入る

店の外の傘立てには、小さな鍵が付いているものもあります。あれば使いましょう。または、傘を店内に持って入ってもいいか聞いてみるのも手です。安いコンビニ傘なら盗まれても気にならないかもしれませんが、いい傘なら、鍵をかけるか持って入りましょう。

傘袋をきちんと返さない

観光客がデパートを出るときに使用済みの傘袋を通常のゴミ箱に捨てており、すぐ横にある傘袋専用の回収口を無視している
NG

使った傘袋をそのへんのゴミ箱に捨てる(または床に置いていく)

入口で傘袋を使ったのに、帰りに傘袋専用の回収箱の前を素通りして近くのゴミ箱に捨ててしまう。もっとひどいと、丸めて床に置いていく。大問題ではありませんが、お店が用意した小さな仕組みを崩してしまいますし、傘袋の捨て方が乱雑なことに困っている店員さんも実際にいます。

買い物客がデパートの出口で使用済みの透明な傘袋を壁付けの機械の回収口に入れており、別の客も同じことをしている
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帰りに傘袋専用の回収箱へ入れる

傘袋の機械を置いている店の多くには、出口(入口と同じ場所のことも)の近くに、使い終わった袋専用の回収箱が置かれています。そこに袋だけを入れる(ほかのゴミは入れない)のが当然のこととされています。1秒で済みます。

日本に「傘文化」がある理由

日本は人が多く、雨も多く(特に6月の梅雨)、床をきれいに保つことや、お互いへの気づかいをとても大切にします。この3つが雨の日の東京で重なった結果、驚くほど整った傘文化ができあがりました。店の入口には傘袋が置かれ、公共の傘立てには鍵が付いています。傘を預かってくれるレストランもあり、駅によっては傘のシェアサービスまであります。目立たないけれど、ひとつの仕組みとしてきちんと回っていて、一度気づくと目に入らなくなることはありません。

なかでもいちばん目につくのが傘袋の仕組みで、本当によくできています。透明で、無料で、セルフサービスです。床が濡れる問題を、ほとんど手間をかけずに解決しています。ところが旅行者は、多くのデパートの入口に置かれた細長い透明な袋のスタンドが何のためのものかわからないまま通り過ぎてしまいがちです。そして磨かれた床に水を垂らしてしまいます。

もうひとつ知っておきたいのが、透明なビニール傘のことです。雨が降り出すとコンビニで売られているもので、日本ではとてもよく見かけます。使い捨てに近い感覚で扱う人も多く、傘立てで取り違えやすい傘でもあります。でも、いい傘は話が別。しっかり守りましょう。

ひとことで言えば:入口では袋に入れる、人混みでは先を下に向ける、外に置くなら鍵をかける。

知っておくと役立つこと

  • 予備の傘を持っている人も多い — 日本では、会社に1本、家に1本、バッグに折りたたみ傘を1本、という人もいます。梅雨を何度も過ごすうちに、自然とそうなります。
  • 無料の貸し傘もある — 駅によっては、借りた人が返してくれると信じて、無料の貸し傘を置いていたこともあります。ただ、返ってこない傘も多いので、あてにはしないほうがいいでしょう。
  • レストランで傘を預かってくれることも — 入口でスタッフが傘を預かり、帰りに返してくれるレストランもあります。コートを預けるのとほぼ同じです。
  • 傘のシェアサービス — 一部の駅などには、「傘シェア」と呼ばれる傘のシェアスタンドがあります。シェアサイクルと同じように、アプリでQRコードを読み取って傘を借り、別の場所で返せます。
  • 旅行者には折りたたみ傘がいちばん — デイパックに入るので急な雨でも困りませんし、鍵をかけるか持って入るかで悩むこともありません。旅の初日に、ハンズ(旧・東急ハンズ)やロフトで買っておくと安心です。

クイズで確認

傘のマナーが身についたか、3問で確かめてみましょう。20秒ほどで終わります。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 雨の日、日本の多くのお店は入口に濡れた傘用のビニール袋を用意している?

  2. Q2 日本では傘の持ち去りがよくあるので、鍵をかけるか店内に持って入ったほうがいい?

  3. Q3 使い終わった傘袋は、お店の傘袋専用の回収箱に入れたほうがいい?