カプセルホテルのマナー — 静けさのルール入門

1泊数千円から泊まれて快適なカプセルホテル。ただし、静かに過ごすルールを守るのが前提です。靴、荷物、音、共同浴場のマナーをまとめました。

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カプセルの中やまわりで音を立てる

カプセルの中で観光客が大きな声で電話をしており、隣のカプセルの客が耳をふさいでいる
NG

カプセルの中で電話をしたり、大きな音で動画を見たり、物音を立てたりする

カプセルホテルの壁、というよりカプセル同士の仕切りは、遮音性のほとんどないパネルで、入口もカーテンやブラインドだけのことがよくあります。カプセルの中で出した音は、両隣にも上下のカプセルにも伝わります。電話での会話、イヤホンなしの動画、勢いよく開けたお菓子の袋、ノートパソコンの強いキー音。どれもまわりに聞こえています。カプセルホテルで快適に過ごせるかどうかは、全員が音を最小限に抑えるかどうかにかかっています。

カプセルの中で横になった観光客がヘッドホンをつけ、スマートフォンの画面を暗くして静かに過ごしている
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音はすべてイヤホンで、話すなら小声で、機器はすべてマナーモードに

動画も音楽も音声通話も、音の出るものはすべてイヤホンを使いましょう(ただし、電話はカプセルのあるエリアの外でかけるほうがよいでしょう)。機器はすべてマナーモードにします。どうしても誰かと話す必要があるときは、カプセルエリアを出てラウンジへ行きましょう。カプセルに出入りするときも静かに動きます。多少のごそごそという音は仕方ありませんが、大きな物音は失礼です。

カプセルの中に貴重品を置く

カプセルから出る観光客が、財布とパスポートをマットレスの上に置きっぱなしにしている
NG

お風呂に行っている間、財布やパスポート、ノートパソコンをカプセルに置きっぱなしにする

ほとんどのカプセルには鍵がかからず、カプセルエリアにはほかの宿泊客なら誰でも出入りできます。鍵のかからないカプセルに貴重品を置いたまま、お風呂やラウンジに行くのはやめましょう。カプセルホテルでは、鍵のかかるロッカーが用意されています。荷物はそこに入れましょう。

大浴場へ向かう前に、割り当てられたロッカーに財布とパスポートを入れて施錠している観光客
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貴重品と服は割り当てのロッカーへ。カプセル内に金庫があればそれも使う

チェックインすると、自分用のロッカー(場所はホテルによって違います)が割り当てられます。財布、スマホ、パスポートなどの貴重品は、そのロッカーに入れておきましょう。カプセルによっては、中に小さな収納ポケットやミニ金庫が付いていることもあります。寝ている間も手元に置いておきたいものは、そこに入れます。カプセルはあくまで寝るための場所で、安心して物を保管できる場所ではありません。

においと靴の問題

外履きの靴のままカプセルの就寝エリアに入っていく観光客
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外履きのままカプセルエリアに入る、強い香水をつける

カプセルホテルでは、靴を脱ぐルールが徹底されています。入口の決められたロッカーに靴を入れ、館内はスリッパか靴下で歩きます。寝る場所に外履きのまま入るのは絶対にNGです。同じように、強い香水やコロン、香りの強いボディケア用品も困りもの。とても狭く閉ざされた寝室で、みんなが同じ空気を吸っているからです。

入口の靴用ロッカーに靴を入れ、備え付けのスリッパに履き替えている観光客
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靴は入口のロッカーへ。身だしなみ用品は香りの控えめなものを

チェックインのときに、入口の靴ロッカーを案内されます。靴を入れて鍵を持ち、館内では備え付けのスリッパを履きましょう。身だしなみ用品は控えめなものにします。無香料か香りの弱いデオドラント、香りのきつくないボディソープを選び、強い香水はつけないこと。カプセルホテルは、いわば大きな相部屋のようなもの。においへの気配りもマナーのうちです。

カプセルを仕事場にする

カプセルの中であぐらをかき、膝の上でノートパソコンを開いてビデオ会議をしている観光客
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カプセルの中でノートパソコンを広げ、通話しながら何時間も仕事をする

カプセルホテルは寝るための場所で、日中に長時間過ごすための場所ではありません。カプセルの中で何時間も仕事をすると、通話やキーボードの音、ビデオ会議の声で、まわりの人に迷惑をかけてしまいます。まわりの宿泊客は、眠るためにカプセルホテルに来ているのです。カプセルエリアは、ほとんどの時間帯、静かに過ごすべき場所とされています。

カプセルから離れたホテルのラウンジのテーブルで、ノートパソコンを使って作業している観光客
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仕事はラウンジで、カプセルは寝るときだけ

多くのカプセルホテルには、テーブルと椅子があってノートパソコンを使えるラウンジがあります。パソコン作業はそこで、電話はホテルが認めている場所でしましょう。カプセルの中ではしないこと。新しいカプセルホテルには、コワーキング用のスペースを設けているところもあります。カプセルは寝室だと考えて、眠るときに戻る場所にしましょう。

カプセルホテルはなぜこういう形なのか

最初のカプセルホテルは1979年に大阪で開業しました。きっかけは、自分のサウナでうたた寝してしまうお客さんに、もっといい寝場所を用意したいというサウナ経営者の思いでした。寝床を狭い場所に積み重ね、お風呂やラウンジはみんなで共用し、料金は普通のホテルより安く抑える。見事な省スペースの発想です。

カプセルホテルというしくみは、泊まる人たちが「狭い場所と設備をみんなで分け合う」という約束を守ってこそ成り立ちます。寝床はとても小さく、カプセル同士の仕切りには遮音性がほとんどないので、全員が静かに、清潔に、まわりの人に気を配って過ごしたときにだけ、みんながぐっすり眠れます。騒がしい客がたった一人いるだけで、すぐ近くで眠る大勢の人の夜が台無しになることもあります。ここで紹介するルールは、堅苦しいマナーというより、このしくみを全員のためにうまく回し続けるためのものです。

カプセルホテルのルールをひとことで言えば:静かに、清潔に、それぞれの場所を本来の目的で使う。

どこで何をするか

  • カプセル — 寝るためだけの場所です。音を聞くときはイヤホンを使い、スマホなどはすべてマナーモードにして、電話はしないこと。ゴソゴソする音くらいは仕方ありませんが、大きな音を立てるのは迷惑です。
  • ラウンジ — パソコン作業、食事(ホテルが認めていれば)、静かなおしゃべりはここで。電話をする前に、館内のルールを確認しましょう。
  • ロッカー — 財布、パスポート、パソコンなどの貴重品はロッカーへ。ほとんどのカプセルには鍵がかからないので、貴重品をカプセルの中に置きっぱなしにしないようにしましょう。
  • 靴箱 — 外で履いてきた靴は入り口で脱いで靴箱に入れ、館内では用意されたスリッパを使います。例外はありません。

知っておくと役立つこと

  • 男女でフロアが分かれている — カプセルホテルはもともと男性客が中心で、今も男性専用のところがあります。女性も泊まれるところは今では多く、たいていフロアや建物が男女で分かれています。気になる場合は、予約前にホテルの方針を確認しておきましょう。
  • お風呂がいいことも多い — 多くのカプセルホテルには、宿泊料金で入れる大浴場があり、そのお風呂が本当に気持ちいいこともあります。安いカプセルの料金で、寝床とお風呂の両方を楽しめるわけです。カプセルホテルの大きな魅力のひとつなので、ぜひ利用してみてください。
  • 館内のルールを確認 — 深夜の出入りや日中の利用のルールはホテルによって違い、日中はいったんチェックアウトして荷物も持って出なければならないところも多くあります。夜遅くなる予定なら、チェックインのときにフロントで聞いておきましょう。
  • 女性専用の選択肢もある — 女性専用のカプセルホテルもあれば、女性専用フロアを設けているところもあります。女性の一人旅なら、調べてみる価値があります。
  • 香水は控えめに — 狭くて閉じたカプセルの中で、強い香水やコロンの香りが漂うと、まわりの人にはかなりつらいものです。シャンプーなども、香りが控えめなものか無香料のものにしておきましょう。

クイズで確認

カプセルホテルでの過ごし方が身についたか、3問で確かめてみましょう。20秒ほどで終わります。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 カプセルの中で電話をしてもいい?

  2. Q2 貴重品はカプセルの中に置いておくべき?

  3. Q3 カプセルの中で、ノートパソコンで何時間も仕事をしてもいい?