なぜ裸で入ることが大事なのか
日本で裸で入浴する伝統は何百年も前にさかのぼります。裸でみんな一緒に入るのはたまたまそうなったのではなく、それこそが温泉の本質なのです。多くの人が感じている魅力のひとつは、社会的な立場や肩書きが消えていくことです。社長も農家も旅行者も、お湯の中ではみんな同じに見えます。
水着は、その消えたはずの部分を持ち込んでしまいます。ブランドの水着、サーファーのボードショーツ、デザイナーズのビキニ。どれも、裸の体では伝わらない何かを、着ている人について語ってしまいます。衛生の面もあります。みんなの入るお湯には、洗ったきれいな体以外は入れない、というのが習わしです。
基本のルール:お湯に入るのは自分の体だけ。 タオルは頭の上、スマホはロッカー、水着は荷物の中に。
小さなタオルは何のためにあるのか
小さなタオルは、体に巻いてお湯に入るためのものではありません。お湯につかっているあいだに汗をふいたり、脱衣所に戻る前に体をさっとふいたりするためのものです。定番は、四角くたたんで頭の上にのせておくこと。湯船の縁に置いておくのでもかまいません。ただ、お湯にはつけないようにしましょう。水着がだめなのと同じ、衛生上の理由です。
日本人の多くも、湯船まで歩くとき、タオルで前を隠しています。それはまったく普通のことです。不自然に見えるのはタオルではなく、背を丸めて壁際をこそこそ歩く姿のほうです。
知っておくと役立つこと
- 男女別が基本 — ほとんどの温泉は、男湯と女湯に分かれています(男湯は青、女湯は赤ののれんのことが多いです)。混浴は今もありますが、多くはありません。のれんの色は決まりではないので、「男」「女」の文字を確かめましょう。時間帯によって男湯と女湯が入れ替わるところもあります。
- 長い髪はまとめる — 長い髪は、お湯につからないように結んでおくことになっています。髪の長い人は、ヘアゴムやクリップで頭の上にまとめましょう。タオルと同じ、衛生上の理由です。
- 必ず先に体を洗う — 湯船に入る前に、洗い場で全身をしっかり洗います。これだけで1本の記事になっているほど大切なルールです。
- 誰もあなたを見ていない — ほかの人をじろじろ見ないことも、温泉のマナーのひとつです。みんな、お湯や景色、どこか遠くをぼんやり眺めています。想像している気まずさは、思っているより早く消えていきます。
クイズで確認
裸で入る温泉の基本が身についたか、3問で確かめてみましょう。20秒ほどで終わります。