絵馬の正しい書き方 — 神社で願いを届けるルール

絵馬は、神社で買って願い事を書き、決められた場所に掛けて奉納する木の板です。何を書けばいいのか、どこに掛けるのか、やってはいけないことは何か。ひととおりまとめました。

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絵馬のどこに書けばいいかわからない

絵馬の絵柄が描かれた表の面に、マーカーで願い事を書き込んでいる観光客
NG

絵馬の絵が描いてある表側に願い事を書く

絵馬には、絵が描かれた表側(たいていは神社の紋や干支の動物、昔ながらの絵柄)と、何も描かれていない木の裏側があります。願い事はたいてい裏側に書きます(表側に書くための空白が設けてあるデザインもあります)。絵の上に重ねて書くのではありません。絵の上から書くと絵柄を台なしにしてしまいますし、絵馬の本来の使い方でもありません。旅行者の中には、表裏を取り違えて、きれいな絵のほうに書いてしまう人がいます。

絵馬を裏返し、無地の木の面に願い事を書いている観光客
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裏返して、無地の木の面に書く

絵馬の裏側は無地の木の面で、表面がなめらかに整えてあったり、薄く線が引いてあったりします。願い事はそこに書きます。マーカーやペンを使い(近くに記帳台を用意している神社もあります)、はっきりと書きましょう。表側は神社がデザインしたままにしておきます。境内に掛けられる、小さな作品のようなものです。

具体的すぎる願い事や、個人的すぎる願い事を書く

絵馬の行を埋め尽くすほど長い個人的な内容と電話番号を書き、誰でも読める場所に掛けている観光客
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フルネーム、住所、電話番号に加えて、生々しいほど具体的な願い事を書く

絵馬は屋外の絵馬掛けに掛けられ、誰でも読むことができます。フルネームや住所、電話番号、あまりに個人的なことを書けば、前を通る人すべてにその情報を見せることになります。また、聞いているほうが気まずくなるほど具体的な願い事や、神聖な場所にふさわしくない内容を書く旅行者もいます。神社は、込み入った私的な事情を書き連ねる場所ではありません。

絵馬に短い一行だけを書き、木の面のほとんどを白いままにしている観光客
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短く、おおまかで、人に読まれても困らない願い事にする

「旅の安全」「家族の健康」「新しい仕事での成功」「恋人との幸せ」といった短い願い事が一般的です。英語でも日本語でも、書きやすい言葉で書いてかまいません(神社はどんな言語の絵馬でも受け付けています)。名前は下の名前だけかニックネームにするか、書かなくてもかまいません。長さは2〜3文以内にしましょう。

絵馬を違う場所や木の枝に掛ける

境内の木の枝に絵馬を結びつけている観光客
NG

木の枝や柵など、絵になりそうな場所に絵馬を結びつける

神社には、絵馬を掛けるための木の絵馬掛けや専用の場所があります。授与所の近くや本殿の近くにある壁や棚であることが多いです。適当な木の枝や、境内の飾りに絵馬を結びつけるのは、本来のやり方ではありません。絵馬を掛ける場所は、ちゃんと決まっています。

すでに何百枚も重なって掛かっている木の絵馬掛けに、自分の絵馬を掛けている観光客
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買った場所の近くにある、決められた絵馬掛けに掛ける

何百、何千もの絵馬がびっしり掛かった木の棚や枠を探しましょう。そこが正しい場所です。絵馬の上には、掛けるための小さな穴やひもがついています。絵馬掛けの空いているところに、結ぶか引っかけましょう。あなたの願い事は、たくさんの願い事の仲間入りをし、やがて神社のお焚き上げで焚かれます。

他人の絵馬をお土産に持ち帰る

掛かっている他人の絵馬を絵馬掛けから持ち上げ、近づけて撮影している観光客
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絵馬掛けから絵馬を外して間近で撮る。ひどい場合は持ち帰ってしまう

絵馬掛けに掛けられた絵馬は、神社への奉納物です。もうあなたのものでも、書いた人のものでもなく、神社のものです。よく見るために外したり、細かいところまで撮影したり、ごくまれにですが持ち帰ったりするのは、踏み越えてはいけない一線を越える行為です。絵馬に書かれた願い事は、それぞれの人が個人として神様に捧げた祈りなのです。

一枚も手を触れずに、重なり合う絵馬掛け全体を離れた位置から撮影している観光客
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少し離れたところから眺めたり撮ったりして、手は触れない

絵馬掛け全体を写真に撮るのはかまいません。いろいろな言語で願い事が書かれた何十枚もの木の板が重なり合って掛かる様子は、神社でも特に雰囲気のある一枚になります。見えている絵馬を、持ち上げたり動かしたりせずに読むのも問題ありません。ただし、外すのは一枚たりともやめましょう。自分の絵馬を持ち帰りたいなら、新しいものを買って、掛けずにそのまま持ち帰ればいいのです。願い事を書いて、お土産にすることもできます。

絵馬の由来と仕組み

絵馬は文字どおり「絵の馬」という意味で、昔の日本で神社の神様に生きた馬を奉納していた習わしに由来します。馬は貴重だったので、それだけ大切な捧げものでした。何百年もかけて、この習わしは馬の絵を描いた木の板に置き換わり(だから「絵の馬」なのです)、やがて馬以外の絵や干支の動物、その神社ならではの絵柄も描かれるようになりました。生きた馬を奉納することはまれになりましたが、名前は残ったのです。

今の絵馬の仕組みは、とてもシンプルです。500〜1,000円ほどで絵馬を買い、裏に願い事を書いて、絵馬掛けに掛け、あとはそのまま帰るだけ。絵馬はやがて神社のお焚き上げで焚かれます。

神道の信者である必要はなく、日本語で書く必要もなく、どんな願い事でも誰にもとがめられません。観光客の多い大きな神社では、さまざまな言語の絵馬が並んでいます。合格祈願の隣に旅の安全、その隣に「うちの猫がずっと長生きしますように」。

流れはこれだけ:買って、裏に書いて、絵馬掛けに掛けて、そのまま帰る。

知っておくと役立つこと

  • 干支の絵馬 — 多くの神社では、12年でひと回りする干支のうち、その年の動物を描いた絵馬を出しています。お正月に新しくなることが多いです。
  • その神社ならではの絵馬 — 形に工夫をこらした絵馬を出す神社もあります。ハート形の縁結びの絵馬がある神社もあります。学問の神様を祀る神社は、受験の時期になると合格祈願の絵馬でいっぱいになります。珍しい形の絵馬を見かけたら、その神社のご利益にちなんだものでしょう。
  • 絵馬掛けを眺める — 絵馬がびっしり掛かった絵馬掛けを、見える範囲で数分眺めてみると、静かに心に響くものがあります。どこの国の人も、願うことは驚くほど似ています。家族の健康、恋愛、平和、合格。
  • 掛けずにお土産として買う — 奉納するためではなく、お土産として絵馬を持ち帰りたいなら、一枚買って掛けずにおけばいいだけです。願い事を書いても書かなくてもかまいません。絵馬を持ち帰って、縁起物として家に飾る人も多くいます。

クイズで確認

絵馬の基本が身についたか、3問で確かめてみましょう。20秒ほどで終わります。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 絵馬の絵が描いてある表側に、願い事を書く?

  2. Q2 神社の木の枝に絵馬を掛けてもいい?

  3. Q3 他の人の絵馬を、近くで撮るために外してもいい?