祇園が撮影の取り締まりに乗り出した理由
芸妓さんや舞妓さんは、音楽や舞踊、会話、茶道といった伝統芸能の修業を積んだプロであり、お茶屋や私的な宴席、改まった舞台で仕事をしています。祇園の細い通りを歩くのは仕事に向かう移動であって、見せ物ではありません。ところが2010年代に観光客が急増すると、その移動は試練の道になりました。自撮りのために芸妓さんを追いかける、細い路地をふさぐ、着物を引っ張る。
これに対して、祇園は対策に乗り出しました。2019年、祇園の私道での撮影を禁じ、罰金1万円と書いた多言語の看板が掲げられました(地元の協議会は法的な強制力はないと認めていて、実際に徴収したこともありません)。2024年には、一部の私道が観光客に対して全面的に閉ざされました。伝えたいことははっきりしています。芸妓さんにも肖像権があり、仕事の予定があり、あなたの写真の被写体になる義務はまったくない、ということです。
彼女は仕事に向かっているところです。出勤途中の知り合いを、カメラを構えて走って追いかけたりはしませんよね。それと同じです。
芸妓さんに会うための正しい方法
- 正式な体験を予約する — お茶屋は昔から「一見さんお断り」で、紹介のない初めての客は受けません。ただ今では、旅行者でも参加できる舞妓・芸妓の体験を用意しているお茶屋や文化体験プログラムもあり、写真を撮れることも多いです。料金はプログラムによって、およそ5,000〜20,000円、またはそれ以上です。
- 祇園コーナー — 祇園にある、伝統芸能を1時間で見られる劇場です。舞妓さんによる京舞も演目に入っていて、時期によっては終演後に舞妓さんと記念撮影ができます。
- お座敷に向かう芸妓さんを待ち伏せしない — 芸妓さんや舞妓さんを見かけやすいのは、お座敷に向かう夕方の早い時間ですが、人だかりがいちばんひどいのもこの時間です。人だかりのぴりぴりした空気なしに祇園の雰囲気を味わいたいなら、昼間に訪れましょう。
知っておくと役立つこと
- 芸妓・舞妓・着物姿の旅行者の違い — 舞妓は芸妓になる前の見習いで、だいたい15〜20歳。色鮮やかで華やかな着物と髪飾りを身につけています。一人前の芸者(京都では「芸妓」と呼びます)はもう少し年上で、着物の色合いは落ち着いていて、髪飾りも控えめです。観光で一日着物をレンタルした人は、たいていもっとシンプルな着物を着ています。見慣れた人ならすぐに見分けがつきますが、ぱっと見では似て見えることもあります。迷ったら、着物の女性は撮られたくないものと考えておきましょう。
- 立ち入り禁止の私道・路地 — 祇園の大通りから枝分かれする細い路地の一部は、2024年から、観光客の立ち入りが禁止されています。花見小路通そのものは今も誰でも歩けますが、そこから入る細い路地(小袖小路など)が対象です。柵や看板には従いましょう。これらは芸妓さんが暮らし、働く場所にある私道で、観光スポットではありません。
- 夕方はお座敷に向かう時間 — 夕方の早い時間は、多くの芸妓さんや舞妓さんがお座敷に向かう時間で、ちょうど観光客がひと目見ようと大勢集まる時間でもあります。写真を撮ろうとするには向かない時間です。
- 着物を着ているからといって撮っていいわけではない — 着物をレンタルして歩いている観光客は、自分の体験のためにおしゃれをしています。和装の人なら誰に対しても、まず声をかけるというルールは同じです。
クイズで確認
祇園での撮影ルールを3問でおさらいしましょう。20秒ほどで終わります。