居酒屋サバイバル — お通し・乾杯・お酌のコツ

居酒屋は日本のパブのような場所。小皿料理をつまみながら、仲間とにぎやかに長い夜を過ごします。旅行者がつまずきやすいのは、乾杯のタイミング、お通し、お酌、注文の仕方の4つです。

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乾杯の前に飲む

居酒屋のテーブルで一人がすでにビールを飲んでいて、もう一人が自分のグラスをまだ手につけずに見ている
NG

ビールが来たとたんに口をつける

居酒屋にグループで行くと、最初の一杯はたいていみんなで乾杯します。全員の飲み物がテーブルにそろうのを待ってから、一緒にグラスを掲げて「乾杯!」と言うのです。自分の分が来た瞬間、乾杯の前に飲み始めてしまうと、特に職場の飲み会や改まった席では、少し場の空気から浮いて見えることがあります。全員の料理がそろう前に食べ始めるようなものです。

居酒屋のテーブルで2人がビールグラスを上げて笑顔で乾杯している
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全員のグラスがそろうまで待ってから、みんなで乾杯する

すぐに飲まずに周りを見て、全員に飲み物が行き渡っているか確かめましょう。誰か(たいていはいちばん目上の人か幹事)が「乾杯!」と音頭をとり、みんなでグラスを掲げてから、最初のひと口を飲みます。外国人同士のグループで誰も音頭をとらないなら、自分でやってかまいません。グラスを掲げて「乾杯」と言えば、みんなが続いてくれます。

お通し代に驚く

居酒屋のテーブルで注文していない枝豆の小皿を指差して困惑している人
NG

頼んでいない小皿が出てきて、それがお会計に入っている

多くの居酒屋では、席に着いてまもなく、一人ひとりに「お通し」と呼ばれる小さな前菜が出てきます。キャベツの和え物、ちょっとした漬物、ゆでた枝豆など、中身は店によってさまざまです。注文していないのに、お会計にはその分が1人ずつ加算されています。300〜600円くらいのことが多いです。旅行者はぼったくりだと思うことがありますが、そうではありません。これは居酒屋の席料の役割を果たしていて、小さな一品という形で出されているのです。

居酒屋のテーブルでお通しの枝豆を箸で楽しそうに食べている人
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お通しはありがたくいただき、1人数百円かかるものと考えておく

お通しは、要するに居酒屋で席に着いて料理を出してもらうための席料です。料理そのものもたいていきちんとしていて、ときには驚くほどおいしいこともあります。正体不明の一皿ではなく、コースの最初の一品だと思っておけば、最後のお会計にも納得がいきます。お通し代をとらない居酒屋もあります。チェーン店の中には、お通しを出さなかったり、無料の一品を出したりするところもあるので、気になるなら席に着いたときに聞いてみましょう。

自分で自分のお酒を注ぐ(グループのとき)

居酒屋のテーブルで一人がビールを自分のグラスに注いでおり、もう一人が少し気まずそうな顔で見ている
NG

友人と飲んでいるのに、自分のグラスにビールを注ぎ足す

居酒屋にグループで来ているときは、自分は相手に注ぎ、相手は自分に注ぐ、というのが習わしです。ほかの人がいるのに自分のグラスに注ぐと、「誰も自分を気にかけてくれていない」ように見えることがあり、特に同僚や目上の人と一緒だと、テーブルが少し気まずくなります。ただし、カウンターで一人で飲んでいるなら話は別で、自分で注いでまったく問題ありません。

居酒屋のテーブルで一人が友人のグラスにビールを注いでおり、友人は両手でグラスを上げて受け取っている
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周りの人に注ぐ。注いでもらうときはグラスを両手で持つ

友人のグラスが空きそうになっていたら、ビール瓶を手に取って注いであげましょう。相手も同じように注いでくれます。注いでもらうときは、グラスを両手で持ち、底を下から支えます。ありがたく受ける、という丁寧なしぐさです。カウンターで一人のときは別で、自分で注いでまったく問題ありません。

追加注文の仕方がわからない

居酒屋のテーブルで両腕を頭上に激しく振って向こうのスタッフを呼ぼうとしている人
NG

店の奥にいる店員に向かって大きく手を振る、または来てくれるまで黙って待つ

欧米のレストランでは、店員がテーブルを回って何か必要か聞いてくれます。でも日本の居酒屋では、呼ばない限り店員が様子を見に来ないことがよくあります。来てくれるのを黙って待っていると、なかなか注文できないかもしれません。かといって、店の奥に向かって必死に手を振るのは逆方向の失敗で、そこまでする必要はありませんし、少し失礼に見えることもあります。

居酒屋のテーブルで片手を落ち着いて上げてスタッフを呼んでいる人
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何か頼みたいときは、ふつうの声ではっきり「すみません!」と言う

「すみません」は、店員を呼ぶときの定番の言葉です。手を挙げてもかまいません。ささやき声でも大声でもなく、はっきり言えば、たいてい近くにいる店員が来てくれます。テーブルに呼び出しボタンが置いてある居酒屋も多く、押すとチャイムが鳴ります。一度押せば誰かが来てくれます。遠慮したり恥ずかしがったりする必要はありません。まさにそうやって使うための仕組みです。

居酒屋に独自のルールがある理由

居酒屋はレストランとも、ただのバーとも違います。同僚が仕事帰りにひと息つき、友人同士が長い夜を過ごし、テーブルのみんなで何杯もお酒を飲みながら小皿料理を分け合う、日本ならではの社交の場です。流れも、欧米式の着席ディナーとは違います。料理をいくつか頼んで、食べて、しゃべって、また頼んで、食べて、またしゃべって、もう一杯。それを2時間かそれ以上続けます。さっと食事を済ませるのではなく、ゆっくり過ごすためのペースです(ただし、混んでいる店では時間制限があることも多いです)。

これから紹介するルールのほとんどは、居酒屋が「お互いに気を配り合う」グループでの楽しみ方だからこそ生まれたものです。お酌をし合う習慣も、乾杯のタイミングも、追加注文の仕方も、「テーブルのことはテーブルのみんなで面倒を見て、店員はそれを支える」という考え方が土台になっています。

ひとことで言えば:乾杯を待つ、お通しは受け入れる、隣の人に注ぐ、用があるときは「すみません」。 この4つを押さえれば完璧です。

お金のしくみ

  • お通し(頼んでいない小皿) — 注文していないのに出てくる小皿は、たいてい席料の役割を果たしていて、1人300〜600円ほどのことが多いです。ぼったくりではありません。食べて、会計に含まれるものと思っておきましょう。
  • 飲み放題 — 90分か120分のことが多く、料金は1人2,000円前後が一般的ですが、店によって違います。グループでの食事で人気があり、たくさん飲むならかなりお得です。頼むなら最初に注文しましょう。途中から追加できるかどうかは店しだいです。
  • 割り勘 — グループでは、誰が何を食べたかに関係なく、均等に割ることがよくあります。一人ひとりの金額を細かく言い出すと、かえって気まずくなります。テーブルでいちばん年下なら、年上の人が多めに払うと言ってくれることもあります。そのときはありがたく甘えましょう。

知っておくと役立つこと

  • 料理はみんなで分けるのが基本 — 居酒屋の料理は、ほとんどがみんなで分ける量になっています。何品か頼んで、それぞれ取り分けましょう。自分の箸で取ることもありますが、改まった席では取り箸を使います。丼もののように明らかに一人前の料理を頼むのも、まったく問題ありません。
  • お皿を重ねるのはほどほどに — 考え方は人それぞれですが、汚れたお皿を重ねると、上のお皿の裏が汚れてしまいます。空いたお皿はテーブルの端に寄せておき、店員に下げてもらう人が多いです。
  • 呼び出しボタン — 多くの居酒屋では、テーブルに小さなボタンが置いてあり、押すとチャイムが鳴ります。一度押せば店員さんが来てくれます。そのためのしくみなので、遠慮はいりません。
  • ラストオーダーは本当に最後 — 店員さんが「ラストオーダーです」と声をかけたら、料理と飲み物を頼める最後のチャンスです。言葉どおりの意味なので、頼みたいものがあればここで注文しましょう。

クイズで確認

居酒屋の基本がわかったか、3問で確かめてみましょう。20秒ほどで終わります。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 居酒屋で頼んでもいない小さな前菜が出てくるのは、ぼったくり?

  2. Q2 友人と居酒屋で飲んでいるとき、自分のビールを自分で注いでもいい?

  3. Q3 最初のひと口は、全員の飲み物がそろうまで待つべき?