お墓参りとは
「お墓参り」は文字どおり「お墓にお参りすること」で、日本の家族の暮らしの中で、静かに続けられている習慣のひとつです。家族は年に何度かお墓を訪れます。春と秋のお彼岸、命日、お正月、そしていちばん多いのが8月中旬のお盆です。お盆は、先祖の霊が数日間家に帰ってくると昔から考えられている時期です。お参りでは、墓石を掃除して水をかけ、新しい花を供え、線香を立てて、静かに手を合わせます。家族だけの小さな儀式です。
日本の墓地は、欧米の墓地とはずいぶん雰囲気が違います。多くはお寺に付属していて(大きな公営墓地もあります)、境内の中にあります。本堂の裏だったり、山の斜面に広がっていたりします。欧米の芝生墓地とはだいぶ見た目が違うところが多く(芝生墓地も日本にあります)、縦長の墓石が整然と並び、それぞれに小さな区画があるのをよく見かけます。近くには水道や柄杓があることが多く、お参りに来た家族が墓石を洗うのに使います。多くのお墓の後ろに立っている背の高い木の板は「卒塔婆」で、梵字や故人の戒名が書かれた仏教の供養のための板です。
こうした墓地はお寺の境内とひと続きになっているため、観光客が知らないうちに入り込んでしまうことがあります。有名なお寺を見に来て、裏へ続く道を歩いていたら、いつの間にかお墓の間に立っていた、ということもあるでしょう。よくあることですが、どこにいるかがわかれば、守ることはシンプルです。静かにする、写真を撮らない、触らない、通路を歩く。
ひとことで言えば:お墓の写真は撮らない。通路を歩く。お供え物に触らない。声は小さく。
知っておくと役立つこと
- お盆(多くの地域では8月中旬、東京の一部などでは7月中旬) — お墓参りがいちばん多い時期です。8月中旬にお寺を訪れると、花や線香、掃除道具を持った家族が次々とやって来るのを目にするでしょう。静かに見守るぶんには心に残る光景ですが、写真を撮る場面ではありません。
- 卒塔婆(そとば) — 墓石の後ろに立てられた背の高い木の板は、仏教の供養のためのもので、梵字と故人の戒名が書かれています。ふつうは法要のたびに新しいものが立てられます。
- 水桶と柄杓 — 多くの墓地には、お参りする人が使える桶と柄杓が置かれた水場があります。家族が水をくんで墓石にかけるためのものなので、ほかの目的には使わないでください。
- 谷中霊園(東京)と高野山・奥之院 — いくつかの有名な墓地には、多くの観光客が訪れます。谷中霊園は桜並木、奥之院は杉木立の参道で知られています。それでも、そこにある家族のお墓は本物のお墓で、払うべき敬意は同じです。
- 高野山・奥之院 — 杉の古木が立ち並ぶ中、20万基を超えるお墓や供養塔が並ぶ約2キロの参道は、日本の聖地の中でも特によく知られた場所です。撮影のルールが掲示されていたら確認して、そのとおりに守りましょう。御廟橋から先、弘法大師の御廟のまわりは、撮影が厳しく禁止されています。
クイズで確認
お墓参りのマナーが身についたか、3問で確かめてみましょう。