おしぼり — 手は拭く、顔は拭かない

食事の最初に出てくる温かいおしぼりは、手を拭くためのものです。顔や首、スマホは拭きません。多くの旅行者が見落としがちな、小さなポイントをまとめました。

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顔や首の後ろを拭く

日本のレストランのテーブルで蒸気の出る白いおしぼりタオルを両手で顔と額に押し当てている人
NG

おしぼりで顔や額、首を拭く

おしぼりで顔を拭くのは、よくある失敗です。夏に汗をかいているときは特にやりがちです。温かいタオルが目の前にあって、顔は汗ばんでいる。拭きたくなるのは自然なことです。でも、日本のマナーの解説では、これはマナー違反とされています。おしぼりは、これから食べ物に触れる手を拭くためのものです。顔のことは別の話で、飲食店のテーブルで済ませることではありません。

日本のレストランのテーブルで広げた白いおしぼりタオルで落ち着いて手を拭いている人
OK

手を拭いたら、たたんで脇に置く

おしぼりを広げて両手の表と裏を拭き、きれいにたたんで、お盆のふちか専用の受け皿に置きます。温かいおしぼりなら、手がじんわり温まる2秒ほどの心地よさを味わってください。おしぼりの役目は、それで十分です。

食事中にナプキン代わりに使う

日本のレストランの食事中におしぼりタオルで口を拭いている人、テーブルに料理の皿
NG

食事の途中で、ナプキンのように口を拭く

おしぼりは、食事用のナプキンではありません。手を拭くためのものです。口を拭いたり、テーブルにこぼれたしょうゆを拭いたりするのは、本来の使い方ではありません。汚れたおしぼりの後始末を、お店の人にさせることにもなります。

日本のレストランのテーブルで小さな紙ナプキンで口を拭いており、きれいに畳まれたおしぼりがトレーに置いてある
OK

おしぼりは手に。口は紙ナプキンやティッシュで

口を拭くための紙ナプキンやティッシュを置いている飲食店は多くあります。なければ、自分のティッシュやハンカチを使いましょう。おしぼりはたたんで手元に置いておき、食事中に指先が汚れたら、たたんだ内側で拭きます。新しいものが欲しければ、頼めば大丈夫です。

テーブルやスマホを拭く

レストランのテーブルで濡れたおしぼりタオルでスマートフォンの画面を拭いている人
NG

おしぼりでテーブルや汚れたスマホの画面を拭く

グラスの水滴でできたテーブルの輪じみをおしぼりで拭いたり、待ち時間にスマホの画面を拭いたりする人がいます。どちらも本来の使い方ではありません。おしぼりは食事をする人へのサービスで、そのあたりを掃除するための布巾ではないからです。日本のマナーの解説でも、やってはいけないこととして挙げられています。

日本のレストランのテーブルでトレーの上にきれいに畳んだおしぼりを置いて礼儀正しく座っている人
OK

拭くのは手だけ。テーブルを拭いてほしいときはお店の人に頼む

テーブルに何かをこぼしたら、お店の人に声をかけましょう。たいてい拭いてくれます。スマホの汚れは自分で何とかするものです。使うなら、バッグに入れている小さなウェットティッシュで、おしぼりではありません。

丸めてびしょびしょのまま置く

くしゃくしゃに丸まった濡れたおしぼりが直接レストランのテーブルに置かれ、周りに水滴がある
NG

使ったおしぼりを濡れたまま丸めて、テーブルに放り出す

使ったおしぼりを丸めて、湿った塊のままテーブルにぽんと置くのは、だらしなく見えます。小さなことなので誰も何も言いませんが、たたむか丸めるかは、見ている人もいる小さなポイントです。きれいにたたんで脇に置いてあれば、気配りのできるお客さん。丸めて置いてあれば、無頓着なお客さんに見えます。

白いおしぼりタオルが小さな長方形にきれいに畳まれてレストランのテーブルの細長い陶器のトレーに置かれている
OK

小さな四角にたたんで、お盆か受け皿に置く

使い終わったおしぼりは、1〜2回折って小さな四角にたたみ、元のお盆か、自分の席の端に置きましょう。きちんとしたレストランでナプキンをたたむのと同じで、ほんの小さな、習慣のようなしぐさですが、その場を大切にしていることが伝わります。

おしぼりで拭くのは手だけ

おしぼりの習慣は、古くからあります。食事の席に着くまでに、手は道のほこりや人がさわる場所など、いろいろなものに触れてきています。だから、食べ物に触れる前に手をきれいにすることが大切だと考えられていました。温かい濡れタオルは、その手洗いを形にしたものです。食事の始まりに出され、冬は温かく、夏は冷たく、食事の前のささやかなおもてなしになっています。

おしぼりの意味はあくまで「食事の前に手をきれいにすること」なので、顔や首、スマホ、テーブルを拭くのは、おしぼりの意味を取り違えていることになります。なかでも顔を拭く失敗がよくあるのは、タオルを見れば顔を拭きたくなるのが自然なのに、おしぼりはそのためのものではないからです。

覚えておきたいのは、拭くのは手だけ、使ったらたたむ。

知っておくと便利なこと

  • 冬は温かく、夏は冷たく — 季節に合わせておしぼりの温度を変えるお店はたくさんあります。冬は温かいおしぼり(寒い中を歩いてきたあとにうれしい)、夏は冷やしたおしぼり(暑い中を歩いてきたあとにうれしい)。どちらも、到着したお客さんにほっとしてもらうためのものです。
  • 使い捨ての紙おしぼり — カジュアルなお店では、小さな袋に入った紙や薄い布のおしぼりがついてくることがあります。目的もルールも同じで、顔を拭かないのも同じです。
  • 途中で新しいものが来ることも — 食事の途中で、お店の人が新しいおしぼりを持ってきてくれることがあります。これはお店の気遣いで、ほかの場所を拭いていいという意味ではありません。毎回、拭くのは手だけです。
  • おしぼりを出さないお店もある — 手早く食べるカジュアルなお店の中には、おしぼりを出さないところもあります。それは普通のことなので、ティッシュや自分のウェットティッシュを使いましょう。

クイズで確認

「拭くのは手だけ」のルールが身についたか、3問で確かめてみましょう。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 暑い日に、おしぼりで顔の汗を拭いてもいい?

  2. Q2 使ったおしぼりは、たたんだほうがいい?

  3. Q3 おしぼりを、食事中ずっとナプキン代わりに使ってもいい?