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交通機関
優先席のルール — 必要な人には静かに譲る
優先席は、お年寄り、妊娠中の人、障害のある人、子ども連れの人のための席です。元気な人が座ってもかまいませんが、必要な人が来たらさっと立ちましょう。そばではスマホをマナーモードにしておきます。
更新日
優先席が必要な人が来ても座り続ける
NG 優先席に座ったまま、近くにいるお年寄りや妊婦さんに気づかないふりをする
優先席に座り、明らかに妊娠している女性がすぐそばに立っているのに、スマホの画面をじっと見つめ続ける。これは「見えているけれど、見なかったことにする」という、典型的な振る舞いです。ほかの乗客は気づくことが多く、誰も口には出さなくても、内心で冷ややかに見る人は多いでしょう。
OK すぐに立ち上がり、軽くうなずいて席を示す
お年寄り、妊娠中の人、小さな子どもを抱いている人、杖や松葉杖を使っている人、マタニティマークを付けている人など、明らかに席を必要としている人を見かけたら、すぐに立ちましょう。頼まれるのを待つ必要はありません。席のほうへ軽くうなずくか、小さな声で「どうぞ」と言うだけで十分伝わります。相手はたいてい小さくお礼を言って座り、それで終わりです。
大げさに声をかけて席を譲る
NG 車内中に聞こえる声で「どうぞ、座ってください!」と呼びかける
欧米の多くの国では、席を譲るときは「どうぞ座って、遠慮しないで」とはっきり声に出すのが普通です。日本では、もっと静かに譲るのが普通です。大きな声で申し出ると、助けたい相手に周りの注目が集まり、かえって恥ずかしい思いをさせてしまうことがあります。親切というより、人に見せるための行為のようにも映ってしまいます。
OK 静かに立ち、席を小さく示して、脇に下がる
控えめな譲り方は、立ち上がって一歩下がり、軽く目を合わせ、うなずくか手のひらを席に向けるなど、小さな仕草で席を示すことです。言葉は、せいぜい小さな声で「どうぞ」くらいです。席が必要な人はたいてい近づいてきて、よく小声で「ありがとうございます」と言って座ります。こちらも同じように返すか、軽くうなずけば十分です。ほんの2秒ほどのやりとりで、周りの人を巻き込むこともありません。
優先席の近くでスマホを使う
NG 混んだ車内で、優先席の近くで通話したり、スマホを鳴らしたままにしたりする
優先席付近では、車両のほかの場所よりスマホのルールが厳しくなります。2014〜2015年ごろから、関西と首都圏の鉄道会社は「混雑時には優先席付近で電源を切る」よう呼びかけています。混んでいないときは、マナーモードにして通話をしなければ十分です。このルールは、ペースメーカーへの影響を心配したことから始まりました。優先席のそばで通話したり、着信音を鳴らしたりするのが、いちばんはっきりしたルール違反です。
OK 優先席の近くではマナーモードに。混んでいるときは電源を切る
優先席に座っているときも、そのそばに立っているときも、スマホはマナーモードにして、通話はしないようにしましょう。車内が混んでいるときは、電源を切ってしまっておきます。優先席の場所は、優先席のステッカーや表示で示されています。
マタニティマークを知らない
NG かばんに付いた小さなピンクのマークを見ても、意味がわからない
日本では、妊娠中の女性がかばんに小さなピンクの「マタニティマーク」を付けていることがよくあります。とりわけ、まだおなかが目立たない妊娠初期でも、混んだ電車で気分が悪くなることがあるため、そんなときのために作られたものです。旅行者の多くはこのマークの存在を知らず、そのサインを見落としてしまいます。
OK マークを覚えておき、おなかの目立つ妊婦さんと同じように席を譲る
マタニティマークはピンクのハート形で、母親と子どもの絵柄が入っています。バッジやキーホルダーの形で配られることが多いです。かばんやストラップに付いているのを見かけたら、おなかの目立つ妊婦さんとまったく同じように接しましょう。静かに立ち上がり、軽くうなずいて席を譲ります。
優先席が大切にされる理由
日本は急速に高齢化が進んでいて、いくつかの指標では世界でもっとも高齢化が進んだ社会です。その現実がいちばん目に見えるのが、公共交通機関です。多くの電車に、立っているのが本当につらいお年寄りが乗っています。優先席は法律で決められたものではありませんが、みんな真剣に受け止めています。
日本の席の譲り方が静かなことには、それ自体に意味があります。人の弱さに注目を集めることをよしとしない文化では、静かに立ち上がって席を示すやり方は、相手に助けを求めさせずに手を差し伸べる方法なのです。こちらが動き、相手が受け取り、言葉はせいぜいひと言ふた言で、それぞれ元に戻っていく。大きな声で「どうぞ座って!」と呼びかけるより控えめで、多くの地元の人が期待しているのもこのやり方です。
ひとことで言えば:元気な人は立つ。静かに。席が必要な人が乗ってきたら、すぐに。
知っておくと役立つこと
- 優先席の目印 — 座席の近くにあるステッカーや表示を探しましょう。お年寄り、妊娠中の人、障害のある人、小さな子ども連れの人のピクトグラムが描かれていて、優先席の場所を示しています。
- 松葉杖、杖、ギプス — 歩くのを助ける道具を使っている人は、はっきりしたサインです。席を譲りましょう。ごく小さな子どもを連れている人、盲導犬を連れている人、立っているのがつらそうな人も同じです。
- 外国人だからといって例外ではない — 観光客の中には、見た目が明らかに外国人だから、地元の人と同じようには周りの目を気にしなくていいと思う人もいます。でもそれは違います。ルールは誰にでも当てはまり、旅行者が優先席を無視すれば、ほかの乗客は気づきます。ほかの人と同じように立ちましょう。
- マタニティマーク — かばんに付いた小さなピンクのハート形のマークは、付けている人が妊娠中だというしるしです。おなかがまだ目立たず、それでも気分が悪くなることがある妊娠初期の人がよく付けています。おなかの目立つ妊婦さんとまったく同じように接しましょう。
クイズで確認
静かに席を譲る感覚を身につける3問です。
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Q1 席を必要とする人が車内にいなければ、優先席に座ってもいい?
はい。席が空いていて、近くに必要な人がいなければ座ってかまいません。大事なのは、必要な人が乗ってきたらすぐに立つことです。優先席は誰も座ってはいけない席ではなく、必要な人が優先される席です。
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Q2 優先席を譲るときは、大きな声で申し出るべき?
日本でのふつうの席の譲り方は静かです。立ち上がって脇に下がり、小さな仕草で席を示します。小さな声で「どうぞ」と添えるくらいです。大きな声で申し出ると、相手が席を必要としていることに注目が集まり、恥ずかしい思いをさせてしまうことがあります。静かに譲るほうが丁寧だとされています。
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Q3 電車がほとんど空いていても、優先席の近くではスマホの電源を切らなければいけない?
いいえ。2014〜2015年ごろから、関西と首都圏の鉄道会社が優先席付近で電源を切るよう求めているのは、混雑しているときだけです。それ以外のときは、マナーモードにして通話をしなければ十分です。車内が混んできたら、電源を切りましょう。