なぜ乗り降りの流れがこれほど大事なのか
東京の鉄道網は、世界でも有数の混み合う鉄道です。世界一利用者が多い駅とよく言われる新宿駅は、コロナ禍の前には1日に約350万人が利用していました。これだけの人数をさばけるのは、駅ごとの停車が短いからです。ドアが開き、降りる人が出て、乗る人が入り、ドアが閉まる。ひとつのドアでこの流れが乱れるだけで、電車全体が遅れることがあります。
この仕組みを支えているのは、主に駅員ではありません。周りのほとんどの人が手順を知っているから回っているのです。だから、流れから外れたときに直されるのも、たいていは無言です。ちらっと見られる、軽く体を傾けて避けられる、わざとらしく横をすり抜けられる。口で教えてくれる人はあまりいません。みんな、流れを止めないことで手いっぱいなのです。
ホームの目印の読み方
- ドアの位置の印 — それぞれのドアが止まる位置のホームの床に、描かれたり貼られたりしています。左右どちらに並ぶかを示す線や矢印が付いていることも多いです。その後ろに並びましょう。
- 色と編成の長さ — 複数の路線が同じホームを使う駅では、印が路線ごとの色になっていることがよくあります。路線によっては、編成の長さが違う電車が別の印の位置に止まります。自分の電車に合う印を確かめましょう。
- 女性専用車 — 路線によっては、一部の車両が女性専用になります(主にラッシュ時)。その乗車位置は、ホームの表示で示されています。
- 黄色い点字ブロック — ホームの端の近くにある、黄色いでこぼこの線の内側にいましょう。目の不自由な人を案内するためのもので、駅のアナウンスでも、みんなにこの線の内側で待つよう呼びかけています。
床の印は飾りではありません。その後ろに並べば、乗り降りは自然とスムーズに進みます。
知っておくと役立つこと
- 混んだ電車ではリュックを下ろす — リュックは下ろして体の前に抱えるか、手で低く持つか、網棚に載せましょう。背負ったままだと、電車が揺れるたびに後ろの人にぶつかります。鉄道会社もよくそう呼びかけています。
- 改札の前にICカードを用意する — Suica、PASMO、ICOCAなどは、改札に着く前に取り出しておき、さっとタッチできるようにしましょう。改札の前で財布の中を探していると、後ろの人がみんな詰まってしまいます。
- 途中の駅でドアをふさがない — まだ先まで乗るけれどドアのすぐそばに立っているなら、混む駅ではいったんホームに降りて、乗り降りする人を通しましょう。そのあとで、また乗り込めば大丈夫です。
- ラッシュアワーは別世界 — 山手線や中央線などの朝のラッシュは、すし詰めになることがあります。特に混む一部の駅では、今でも駅員が乗客を押し込むのを手伝うことがあります。大きな荷物は避けて、心に余裕を持って乗りましょう。
クイズで確認
乗り降りの流れを身につける3問です。20秒ほどで終わります。