なぜすすって食べるのか
ラーメンのスープは、運ばれてきた時点でとても熱くなっています。麺も熱湯から上げたばかりです。西洋式に行儀よく、一本ずつ慎重に少しずつ食べていたら、どんぶりが冷めるまで20分も待つことになります。そのあいだに麺は熱いスープの中でのびてしまい、作った料理人は、自分の仕事が台無しになっていくのを黙って悲しく見守ることになります。
それを解決するのが、すする食べ方です。麺のまとまりを勢いよく吸い込めば、麺がのびないうちに食べられます。そば職人は、すすると香りが引き立つとも言います。この習慣は、立ったまま手早く食べた江戸時代のそばの屋台に由来する、というのがよく聞く説明です。ラーメンは、熱いうちに手早く食べてこそです。
大事なのは音ではなく、速さです。熱い汁麺を手早く食べると、自然にあの音が出るのです。
すするのはどんなときか
ラーメン、うどん、そばなど、日本の麺は、すすって食べるものです。つゆにつけて食べる冷たいざるそばも、昔からすすって食べますが、すするのが必須というわけではありません。和風のイタリアンでパスタを食べるなら、西洋式でどうぞ。迷ったら、同じ料理を食べている周りの人を見て、それに合わせましょう。
知っておくと役立つこと
- どんぶりに身を乗り出す — 前かがみになって、どんぶりと口の距離を短くしましょう。スープが飛び散りにくく、手早く食べられます。
- つけ麺は別物 — つけ麺は、麺と濃いつけ汁が別々の器で出てきます。ひと口ごとに麺をつけ汁にくぐらせて食べます。すすって食べるのは同じですが、麺が熱い汁に浸かっているわけではないので、それほど急がなくてもかまいません。
- スープは残してもいい — おいしかったことを伝えるために、スープを飲み干す必要はありません。料理の主役は麺と具で、スープはおまけです。飲み干せばほめ言葉になりますが、少し残す人もたくさんいます。
- 両手を使う — 片手の箸で麺を持ち上げ、もう片方の手でれんげを下に添えて、しずくを受けます。便利なコツです。
クイズで確認
すすって食べる感覚が身についたか、3問で確かめてみましょう。20秒ほどで終わります。