定食 — 日本の毎日のごはん完全ガイド

定食は、ご飯、味噌汁、主菜、漬物、小鉢がそろった、日本のふだんのランチの定番です。食べ方の流れを覚えれば、手ごろな値段の店がぐっと身近になります。

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西洋のコース料理のように順番に食べる

和食店で定食のお盆を前に、味噌汁だけを飲んでいて、ご飯茶碗は空になっている人
NG

ご飯を食べきってからおかず、次に汁物と、一品ずつ順番に食べる

定食は西洋のコース料理ではありません。すべての器がひとつのお盆にのって一度に出てくるので、行ったり来たりしながら食べます。おかずをひと口、ご飯をひと口、味噌汁をひと口、漬物をひと口、またおかずへ。一品ずつ食べていると、ご飯を食べ終わるころには味噌汁が冷めてしまいます。それに、それぞれの品をほかの品と一緒に食べるという、定食の良さの多くを味わえません。

ご飯、味噌汁、焼き魚、漬物がのった定食のお盆を前に、品を行き来しながらうれしそうに食べている人
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最初から最後まで、すべての品を行き来しながら食べる

定食は、お盆の上の小さなビュッフェだと考えてみましょう。ご飯は、ほかの品をひと口食べるたびに戻ってくる主食です。味噌汁はその合間にすすります。主役はおかずですが、ご飯と一緒に食べ、漬物や小鉢で口を整えながら味わうように作られています。あちこち箸を伸ばすのが、本来のリズムです。

最後にご飯を残す

食べ終わった定食のお盆を押しやっている人。おかずと味噌汁は空だが、ご飯茶碗にはまだ半分残っている
NG

おかずを食べ終えて、ご飯を半分残す

定食でご飯を残すのは、ちょっとした「もったいない」ことと受け取られます。ご飯は食事の土台で、一粒一粒に人の手間がかかっているからです(一粒残さず食べなさい、という言い回しまであります)。失礼とまではいきませんが、気づかれることがあります。特に、作った人が自分でご飯をよそっている家庭的な店や家族経営の店ではそうです。

空になったご飯茶碗を満足そうな笑顔で持ち上げている人。前には食べ終わった定食のお盆がある
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ご飯は食べきる。多すぎるなら、次からは少なめを頼む

多くの定食屋では、注文のときに頼めばご飯を少なめにしてもらえます。次からは「ご飯は少なめでお願いします」と伝えましょう。茶碗を空にするのが一般的です。

味噌汁の飲み方を間違える

小さな黒塗りの味噌汁椀に、大きな西洋の金属スプーンを使おうとして手こずっている人
NG

西洋のスープのように、スプーンで味噌汁を飲もうとする

味噌汁にスプーンは付いてきません。お椀を持ち上げて縁から直接汁を飲み、豆腐やわかめなどの具は箸でつまみます。スプーンを探したり頼んだりすると、まだ食べ方をわかっていない人だと思われることがあります。

小さな黒い味噌汁椀を両手で持ち上げ、縁から直接汁を飲んでいる人
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お椀を持ち上げて汁を飲み、具は箸で

お椀は両手で持ち上げます。片手を底に、もう片手を横に添えましょう。そっと口元に傾けて汁を飲み、浮いている具は箸で取ります。ひと口飲んだらお椀を置きます。両手で器を包むように持つ、とても日本らしい食べ方です。

ご飯におかずをかけて混ぜる

白いご飯の茶碗に、茶色い煮込みのおかずをそのままかけて一緒にしている人
NG

別の器で出てきた煮込みや煮物を、ご飯に直接かける

定食のおかずには、ご飯にかけたくなるようなソースや煮込み(シチュー、肉と野菜の煮物など)が付いてくることがあります。絶対にだめというわけではありませんが、別の器で出てきたなら、ご飯に全部かけるのはやめておいたほうが無難です。おかずをひと口、ご飯をひと口と、交互に食べましょう。

ご飯と煮込みが別々の器のまま置かれた定食のお盆で、煮込みの具を箸で持ち上げている人
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丼ものでない限り、器は分けたまま交互に食べる

出てきたときにご飯の上におかずがのっていれば(カツ丼、親子丼、牛丼など。「丼」はご飯を盛った器のことです)、それは丼もので、混ぜながら食べてかまいません。ご飯とおかずが別々の器でお盆にのってきたら、それは定食なので交互に食べます。出てきたときの形が、食べ方を教えてくれます。

定食を知っておくと得をする理由

定食は、日本の毎日の食事を支える柱です。カウンターのランチ店、高速道路のサービスエリア、美術館のカフェテリア、会社の食堂。定食はどこにでもあり、たいてい手ごろな値段です。おかずは変わっても、形はたいてい変わりません。

その形、つまり「おかず+ご飯+汁物+漬物+小鉢が、ひとつのお盆にのって一度に出てくる」ということこそ、押さえておきたいポイントです。これはコース料理ではありません。どの品もほかの品と合わせて食べるように考えられた、バランスのとれた一食です。ご飯はクセのない主食、汁物は全体をつなぐもの、漬物は口直し、そしておかずがお目当ての主役です。一品ずつ順番に片付けるのではなく、ずっと行き来しながら食べます。

リズムはこう:おかず→ご飯→汁物→漬物→ご飯→おかず→汁物。 一直線に食べない。いつも行き来する。

知っておくと便利なこと

  • 「ごはん」はご飯であり、食事でもある — 「ごはん」という言葉は、炊いたお米のことでもあり、食事全般のことでもあります。「ごはん食べた?」は「食事した?」という意味です。ふたつがひとつの言葉で表されるほど、お米は「食べること」の中心にあるのです。
  • おかわり無料の店もある — ご飯のおかわりを無料にしている定食屋もあります。「おかわり自由」「おかわり無料」といった張り紙や声かけがあれば、無料でおかわりできるという意味です。空の茶碗を持ち上げて「おかわりください」と言いましょう。
  • 漬物は飾りではない — たいていの定食に付いてくる小さな漬物は、口直しのためのものです。味の濃いおかずの合間に食べて、口の中をさっぱりさせましょう。
  • ご飯の量は最初に減らしてもらう — 普通の量では多すぎるなら、注文のときに「ご飯少なめでお願いします」と伝えましょう。一粒残さず食べるのが一般的なので、残すより、最初から少なめにしてもらうほうがいいのです。

クイズで確認

定食のリズムを確かめる3問です。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 定食は、一品食べきってから次の品へ、という順番で食べるべき?

  2. Q2 味噌汁にはスプーンが付いてくる?

  3. Q3 定食でご飯を少し残しても大丈夫?