日本の病院マナー — 観光客が知っておくこと

日本の医療は評価が高いですが、クリニックには独特のマナーがあります。ところによってはスリッパへの履き替え、静かな待合室、そして受付から会計までの決まった順番。流れを押さえておきましょう。

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受付をせずに座ってしまう

観光客が日本のクリニックの待合室で膝に鞄を置いて静かに座っており、近くの受付には書類が出されておらず、スタッフもその人のことを把握していない
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受付に寄らず、そのまま待合室に座って待つ

クリニックに入り、空いている椅子を見つけて、受付に寄らないまま座って順番を待ってしまうケースです。日本では、診察の順番はすべて受付で管理されています。受付をしていなければ、順番待ちの列にそもそも入っていません。3時間座っていても、名前を呼ばれることはないのです。

観光客が日本のクリニックの受付で、パソコンに入力している受付スタッフにパスポートと旅行保険のカードを手渡している
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まず「受付」に行って手続きをする

入ったらすぐ、「受付」と書かれたカウンターに向かいましょう。健康保険証、旅行者ならパスポートと旅行保険の書類を出します。簡単な問診票に記入すると(英語版を用意している病院もあります)、これで正式に順番待ちに入れます。順番が来たら、名前か番号で呼ばれます。

待合室で電話をする

観光客が静かな日本のクリニックの待合室でスマホを耳に当てて話しており、近くの高齢の患者が居心地悪そうにしており、壁には通話禁止のサインが貼られている
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待合室で電話をしたり、大きな声で話したりする

日本の病院の待合室は、たいていとても静かです。周りの患者さんは体調が悪かったり、不安を抱えていたり、高齢だったりすることが多く、みんな声を抑えています。そこで電話に出る、友だちとビデオ通話をする、連れと大きな声でおしゃべりする、というのは、とても目立ちます。

観光客が日本のクリニックの入口の外に出て電話をかけており、ガラス越しに見える待合室は静かなまま保たれている
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スマホはマナーモードに。電話は外で、話すなら小声で

入る前にスマホをマナーモードにしておきましょう。電話をかける必要があるときは、廊下ではなく、クリニックの入口の外まで出ます。連れと小声で話すくらいは問題ありませんが、電話や普段どおりの声でのおしゃべりは控えましょう。部屋に入った瞬間に静けさを感じるはずなので、それに合わせればいいだけです。

外履きのまま上がってしまう

観光客が日本の小さなクリニックの廊下をスニーカーのまま歩いており、後ろの入口には靴箱と、きれいに並んだ室内用スリッパが使われないまま置かれている
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スリッパに履き替える場所があるか確かめずに、奥まで入っていく

日本のクリニックの一部、特に古い建物や小さな個人医院に多いのですが、玄関のような入口になっていて、外靴を脱いで備え付けのスリッパに履き替えることになっています。旅行者は靴箱の前をスニーカーのまま素通りしてしまい、スタッフに入口のほうを丁寧に指さされて、はじめて気づくことがよくあります。

観光客が日本のクリニックの入口の段差に座って外靴を脱ぎ、きれいに並んだ室内用スリッパに足を入れている
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入口でいったん止まり、靴箱があれば備え付けのスリッパに履き替える

入口近くの床を見てみましょう。靴箱や段差、並べられたスリッパがあれば、それが合図です。外靴を脱いで、クリニックのスリッパに履き替えます。新しい大きな病院では履き替えがないことも多く、クリニックによって違います。迷ったら、前にいる患者さんがどうしているかを見て、同じようにすれば大丈夫です。

会計の流れを知らない

観光客が日本のクリニックの廊下で診察後に財布を持って戸惑いながら立っており、受付スタッフが待合室のほうへ戻るよう手で示している
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医師に直接支払おうとする、または診察が終わってそのまま帰ろうとする

国によっては、診察の最後に医師に直接支払ったり、帰りがけに出口で支払ったりします。日本ではどちらでもありません。診察が終わったら待合室に戻り、もう一度待ちます。今度は、会計で呼ばれるのを待つのです。診察が済んだら終わりだと思っている旅行者は、どうしていいかわからず、その場で立ち尽くしてしまうことがよくあります。

観光客が日本のクリニックの待合室で会計窓口に呼ばれており、窓越しに通りの向かいの薬局の看板が見える
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診察が終わったら待合室に戻り、会計で呼ばれるのを待つ

診察が終わったら、待合室に戻ってもう一度座りましょう。会計と書類の準備ができると、また呼ばれます。たいていは受付か、別の会計窓口です。薬は、近くにある別の薬局でもらうことが多く、そこで処方箋を渡します。思っている以上に時間がかかるつもりでいましょう。全体でけっこう時間がかかることもあります。

怖がる必要はなく、いざというときのために知っておくこと

日本の医療は高く評価されていて、薬局も見つけやすいです。旅行中にひどい風邪をひいたり、足首をひねったり、食べたものでじんましんが出たりしても、安心して診てもらえます。この記事は不安をあおるためのものではありません。もしものときに、だいたいの流れをわかったうえで病院に行けるように、心配するのは体を治すことだけで済むように、と思って書いています。

ざっくり説明すると、日本には住民向けの公的医療保険がありますが、旅行者はふつうその場で全額を自分で払い、あとで旅行保険に請求することになります(キャッシュレスで受診できる保険もあります)。だからこそ、旅行保険には入っておく価値があります。ちょっとした受診ならたいてい何とかなる金額ですが、検査で画像を撮ったり、専門医にかかったり、入院したりすると、あっという間に高額になります。保険の書類、パスポート、そして現金か日本で使えるカードを持っていけば大丈夫です。小さなクリニックでは書類が日本語だけのこともありますが、大都市の大きな病院の中には、英語を話せるスタッフや外国人患者向けの窓口があるところもあります。

旅行者がつまずきやすいのは、医療そのものより、上の4枚のカードで紹介したマナーのほうです。日本のクリニックには決まった流れがあります。受付をする、静かに待つ、呼ばれて診察を受ける、また座って待つ、呼ばれて会計をする、近くの薬局に処方箋を持っていく。この流れさえわかっていれば、驚くほどスムーズに進みます。

ひとことで言えば:まず受付、待合室では静かに、入口ではスリッパを確認、診察後は会計で呼ばれるまで待つ。 この4つを守れば、まったく浮きません。

知っておくと役立つこと

  • JNTOの医療機関検索 — 日本政府観光局(JNTO)のサイト(www.jnto.go.jp)では、外国人旅行者向けの医療機関を、地域・対応言語・診療科で絞り込んで検索できます。出発前にブックマークしておきましょう。何かあったときに、スマホに入れておくととても役に立つページです。
  • 緊急時の電話番号 — 救急車と消防は119、警察は110です。どちらもどの電話からでも無料でかけられ、119番はほとんどの消防本部で通訳(英語を含む)につないでもらえます。本当の緊急時には、ためらわずに119番に電話してください。救急車で運んでもらうこと自体は無料です(ただし一部の地域では、緊急性がなかった場合に病院が料金を上乗せするようになっています)。
  • とにかく現金を — クリニックには、今でもクレジットカードが使えないところがたくさんあります。カードが使えるのは主に大きな病院です。念のため、少なくとも1万〜2万円の現金を持っていきましょう。セブン-イレブンにあるセブン銀行のATMなら、主な国際ブランドの海外発行カードなら、たいてい昼夜を問わず現金を引き出せます。
  • 薬は別の場所でもらう — 日本では、クリニックで処方箋をもらい、それを薬局に持っていって薬を受け取ります。薬局はクリニックのすぐ近くにあることが多く、薬をもらうのにまた少し待ちます(院内で薬を出す病院もあります)。
  • 書類はすべて取っておく — 領収書、処方箋の控え、問診票など、すべて保管しておきましょう。あとで旅行保険の請求をするときに必要になります。

クイズで確認

いざというときのために、基本を3問で確かめておきましょう。20秒ほどで終わります。

Quick check

Can you spot the right move?

  1. Q1 日本のクリニックでは、待合室に座る前に受付をするべき?

  2. Q2 病院の待合室で、スマホで電話をしてもいい?

  3. Q3 日本のクリニックには、入口でスリッパに履き替えるところがある?